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WHO、ゲーム障害(gaming disorder)を国際疾病に正式認定
世界保健機関(WHO)が、世界の医療関係者が参照する「国際疾病統計と関連する健康問題の統計的分類」に「ゲーム障害」を疾病として追加する。これにより、予防や治療への関心が高まるとしている。
世界保健機関(WHO)は5月25日(現地時間)、「ゲーム障害(gaming disorder)」を国際疾病として正式に認定した。
「国際疾病統計と関連する健康問題の統計的分類(ICD-11)」の第11改訂を採択することに合意した。この改定は、2022年1月に有効になる。ICDは、世界の医療機関や保険会社が疾病のガイドラインとして参照する分類だ。
ICD-11の定義によると、ゲーム障害の主な症状は、ゲームをする頻度や長さを自分で制御できず、ゲームを生活での利益や日常活動よりも優先し、問題が生じてもゲームを継続して個人、家庭、社会、教育、職業など重要な機能の障害をもたらすことという。
こうした症状が12カ月以上続けばゲーム障害と診断される可能性がある。なお、症状が重い場合は12カ月未満でも診断される。
WHOは、研究によると、ゲームをする人々におけるゲーム障害になる人の割合はほんのわずかだが、プレイ時間の長さには注意するべきだとしている。
ICD-11にゲーム障害を追加することにより、障害発生の危険性や関連する予防・治療手段への専門家の関心を高めることができるとしている。
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