優良ユーザーを“信用”で抽出する「Yahoo!スコア」7月1日開始 事業者とユーザーのマッチングなどに活用
ヤフーのビッグデータからYahoo! JAPAN IDユーザーの“信用度”などを総合的に数値化する「Yahoo!スコア」を企業などに提供するサービスを、7月1日に開始する。
ヤフーは6月3日、同社が保有するビッグデータからYahoo! JAPAN IDユーザーの“信用度”などを総合的に数値化する「Yahoo!スコア」を企業などに提供するサービスを7月1日に開始すると発表した。企業は優良ユーザーを抽出して特別料金プランなどの特典を提供したり、サービス加入時の審査プロセスを簡略化したりできるという。
Yahoo!スコアは、Yahoo! JAPAN IDユーザーの(1)本人確認の度合い、(2)信用行動度合い、(3)消費行動、(4)「Yahoo! JAPAN」利用度合い──の4カテゴリーのスコアを計測し、総合スコアを算出する(※)。現在、ユーザーは自身のスコアを確認できないが、ヤフーは「今後確認できる機能の提供を目指す」としている。またスコアの作成を希望しないユーザーには、スコア作成や情報提供を停止できる仕組みを提供している。
また、スコアの外部提供に関しては「サービスごとのYahoo! ID連携時に個別に同意を得る」(同社)としている。
【※訂正:2019年6月5日午後6時 Yahoo!スコアの算出には「ユーザーの事前の同意を得ている」としていましたが、より正確には「ユーザーが同意している利用規約とプライバシーポリシーに基づいて作成している」(同社)とのことです】
ヤフーは信用スコア事業に18年10月に参入。複数の企業と実証実験を重ね、Yahoo!スコアの有用性を確認したという。例えばシェアサイクル「HELLO CYCLING」のOpenStreetは、対象エリアの優良ユーザーを抽出して特別料金プランを提供した。クラウドソーシング大手のランサーズは、優良と推定されるフリーランスと仕事の発注者を抽出してマッチングしている。
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