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ラーメン屋・幸楽苑、店長の報告業務をクラウドにシフト 「FAXに依存」「伝言ゲーム状態」から脱却へ(2/2 ページ)
幸楽苑が、クラウド上で報告書を作成・共有できるアプリ「cyzen」を全店(508店舗)に導入。紙とFAXに頼った“報連相”からの脱却を目指す。従業員のモチベーションやコスト効率を改善し、さらなる業績回復を目指す。
“事件”からのV字回復をクラウドで加速
幸楽苑では2016年9月、従業員が調理中に誤って指を切断し、欠損部分が商品に混入する事件が発生。ブランドイメージの大きな損失につながり、18年3月期(17年4月〜18年3月)には32億2500万円の最終赤字(前期は1億5400万円の最終黒字)に転落した。
立て直しに向け、19年3月期はテレビCM、Webを駆使したプロモーション、コスト削減、新メニューの投下などを立て続けに実施。18年11月には社長交代も果たして改革を加速させた。
これらが奏功し、同期は10億900万円の最終黒字に“スピード転換”。復調を受けて5月に発表した中期経営計画では、店舗のIT活用や積極的な海外展開を進め、26年3月期に売上高1000億円を目指している。
今回のクラウド活用も中期経営計画の一環。メニューや出店などの戦略に加え、エリアマネジャーの再配置や店長の負担軽減、従業員のモチベーションアップによって売上目標の達成を目指す。
新井田社長は「未来の外食産業のリーディングカンパニーになるべく、チャレンジングでイノベーティブな働き方を推進したい」と意気込んだ。
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