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話した言葉、指でなぞった軌跡に表示「しゃべり描きアプリ」公開 聴覚障害者など向け、10カ国語対応
話した言葉を音声認識でテキスト化し、指でなぞった軌跡にそのテキストを表示する「しゃべり描きアプリ」が公開。日本語や英語、中国語など10言語に対応。外国人や聴覚障害者とのコミュニケーションなどでの活用を見込む。
話した言葉を音声認識でテキスト化し、指でなぞった軌跡にそのテキストを表示する「しゃべり描きアプリ」を、兼松コミュニケーションズが6月11日、iOS向けに公開した。三菱電機が開発した「しゃべり描き」の技術を商用化したもので、日本語や英語、中国語など10言語に対応。外国人や聴覚障害者とのコミュニケーションなどでの活用を見込む。
マイクに向かって話しながら、タブレットやスマートフォンの好きな位置を指でなぞると、話した言葉のテキストが、なぞった軌跡にそのまま表示される。「指先から文字がわき出るような」直感的な操作で、文字を書く手間なく、筆談より手軽にコミュニケーションできるとしている。
手描きのイラストを描いたり、端末で撮影した写真を表示したりすることも可能。手書きの地図にテキストを添えて道案内したり、写真にテキストを添えてSNSにアップロードしたり、外国人に書類を書いてもらう際、記入フォームの写真に重ねて記載内容を外国語テキストで表示する――などの応用例を想定している。
まず「お試し版」として無料アプリを公開した。9月11日から有料版(月額数百円を予定)を提供する計画だ。
しゃべり描きは、三菱電機が2016年に開発したユーザーインタフェース。「CEATEC AWARD 2016」の「暮らしと家でつながるイノベーション部門」グランプリなど、さまざまな賞を受賞しているという。
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