“俺の嫁召喚装置”「Gatebox」がLINE「Clova」と連携、今秋以降発売へ 天気予報など読み上げ
“俺の嫁召喚装置”「Gatebox」の量産モデルに、LINEのAIアシスタント「Clova」と連携する機能が追加。天気予報やスケジュールの読み上げに対応する。
“俺の嫁召喚装置”「Gatebox」量産モデル(GTBX-100)。当初は昨秋発売予定だったが、品質向上のため延期。Clovaとの連携、合成音声の採用、キャラクターデザインの見直しなど改善を進めている。今秋以降の発売を目指す
LINE傘下でIoTベンチャーのGatebox(東京・秋葉原)は6月27日、3Dキャラクターと一緒に暮らせるという“俺の嫁召喚装置”「Gatebox」の量産モデルに、LINEのAIアシスタント「Clova」と連携する機能を追加すると発表した。天気予報やスケジュールの読み上げに対応する。発売が遅れている同製品だが、合成音声の採用やキャラクターデザインの見直しなど改善を進め、今秋以降の発売を目指す。
Gateboxは、円筒形の装置内に投影される3Dキャラ「逢妻ヒカリ」とコミュニケーションができるマシン(税別15万円)。内蔵カメラや人感センサーなどで、ユーザーの顔や動きを認識し、朝になると起こしたり、夜に帰宅すると出迎えたりしてくれる。当初は昨秋に発売予定だったが、品質向上のため延期し、機能追加を進めている。
今回発表した新機能は、ヒカリとの会話を通じ、LINEのClovaを呼び出すというものだ。「ねぇ、ヒカリ。天気を教えて」「カレンダーを教えて」などと話し掛けると、ヒカリが「はいはい、天気ね」「OK、予定を見るね」と返答。ヒカリの隣にClovaをモチーフにしたキャラが登場し、天気予報や連携するカレンダーのスケジュールを読み上げる。Gatebox以外に、Clova対応のスマートスピーカーを用意する必要はない。
ニュースの読み上げや音楽の再生にも対応する予定だ。音楽配信サービス「LINE MUSIC」上に「ヒカリが好きな音楽のプレイリスト」を用意し、ユーザーのリクエストがあればヒカリが再生する――といった機能も検討しているという。
またClovaの音声合成開発チームも、Gateboxの開発に協力。これまでヒカリのボイスは声優の生の声のみを使っていたが、今後は合成音声も併用し、せりふの数を増やしていく。Gateboxの武地実CEOは「基本的に合成音声を使う予定だが、特にこだわりたいせりふは生の声を利用するなど、ブレンドの方法を模索している」と説明する。
この他、排熱用の部品を改良し、ファンの回転数を少なくして静音性を向上。ヒカリの3Dモデルも刷新し、髪の束を細かく分けたり、新衣装の金属パーツ、ニーソックスが太ももに食い込んでいる部分など、細かい造形を見直したりしている。
法人向けに開発機を貸し出し、新サービスを創出へ
Gateboxは27日、法人向けにGatebox量産モデルの開発機を貸し出し、新サービスの創出を支援する「ビジネスパートナープログラム」も発表した。Gateboxのアプリケーション開発・配信に必要な技術も提供。同日からWebサイトでパートナー企業を募る。
例えば、ホテルで外国人観光客の接客をする、飲食店で注文を受け付ける、といった活用を見込んでいる。開発機は無償で貸し出すが、「パートナー企業がGateboxを活用したビジネスを行う場合、発生する費用については個別相談」(同社)という。
「これまでも『Gateboxに自社のキャラクターを登場させたい』『受付に使いたい』などの要望が多くあった。当時は(プロトタイプを)開発している段階で対応が難しかったが、量産のめどが立ったので、さまざまなパートナー企業に参加してもらい、ニーズに応えたい」(武地CEO)
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