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NEC、杉並区に「スマート街路灯」設置 街を照らしつつ、センサーで川の水位をチェック 災害対応を迅速化
NECが、街路灯に無線通信機や各種センサーを取り付けてIoT化し、区内を流れる河川を観測する実証実験を行うと発表。水位センサーなどが取得したデータを杉並区区役所に転送し、異常時にアラートを送る仕組み。災害対策の迅速化を目指す。
NECは7月24日、東京都杉並区の街路灯に無線通信機や各種センサーを取り付けてIoT化し、区内を流れる善福寺川を観測する実証実験を行うと発表した。水位センサーなどが取得したデータを杉並区区役所に転送し、異常時にはアラートを出すことで、災害対応の迅速化を目指す。
実験では、区内12カ所の街路灯に、通信に対応した照明、水位センサー、カメラ、マルチセンサー(照度・湿度・温度・振動・傾斜)などを設置。8〜12月にかけて運用し、有用性を検証する。
IoT化によって、水位観測の他、遠隔地から照度を変更したり、故障や照明切れを検知したり、複数の街路灯をネットワーク化して地域一帯の明るさを調節したり――といったことも可能になるため、街路灯の管理効率化にもつながるとしている。
サイネージを使えば地域活性化も
NECは街路灯をIoT化する「スマート街路灯」事業を推進しており、各種センサーに加え、デジタルサイネージを備えたライトを本社ビル敷地内などに設置している。杉並区での実証実験では使用しないが、サイネージに近隣店舗の広告などを表示すれば、地域活性化なども期待できるとしている。
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