こんなインプットメソッドがほしかった。
ピアノやギターなど、コード楽器をやる人はコード譜を入力する機会は多い。コード譜というのは、CとかFとかGとかAmとかいう和音を簡単にアルファベットで記載したもの。「この曲のコードを知りたい」と思えば、ネットで「曲名 コード」「song name chords」と検索すれば出てくる。便利な世の中だ。
自分で作曲する場合にも、コードだけ書いて、それに合わせてメロディーや歌詞を追加したり、その逆だったり、いずれにしてもコードを入力することは頻繁なのだ。筆者の場合はライブで演奏する場合、出来るだけ1枚で済ませたいので楽譜は歌詞とコードだけ入力したものをiPadで表示している。
だが、このコードというのがちょっとやっかい。基本的には英数字と記号なのだが、
- 大文字で使うのはAからG、そしてM
- 小文字はaugとかdimとかsusとかmとか
- 数字は頻出
- #とb
といった具合に多種多様な文字を使うので、キーのシフトが頻繁に発生するのだ。物理キーボードならまだしも、ソフトウェアキーボードでは相当に面倒くさい。
それを一気に解決してくれるアプリに出会った。
それが「Musician Keyboard」というiOS用無料アプリである(App Storeへのリンク)。埼玉のソフトウェア会社クライムアップが開発した。
インプットメソッドも用意されていて、チャットやメモ書きでコードを簡単に入力できる。単体アプリも、標準インプットメソッドとの切り替えがワンボタンでできて、他のアプリへの共有ができるので、頻繁に使うのでなければこれだけで十分だろう。
追加キーボードとして設定すれば、メモ帳など他のアプリ内で簡単にコード入力できる
モード変更は1つだけ、CDEFGの代わりにI II III IV Vというローマ数字にシフトするだけという心づくしがありがたい。
フラットをbと簡易表記するか♭と表記するかといった細かい調整も設定で可能だ。ローマ数字もIやVで簡易表記するか、1文字で表示するかを選べる。
とにかくこのキーレイアウトを見てほしい。分かる人はそれだけで欲しくなるはずだ。
追記:作者のKozeさんから教えていただいたのだが、キーを長押しすると、別の形式で入力できる。さらに、C Major 7thの場合にはMajorをMとするかMajとするか△とするかなどを決めておくこともできるのだ。
「おや、スラッシュがないぞ」という人は、onを長押ししてみるといいだろう。onの代わりにスラッシュをデフォルトにできるのだ。便利すぎる。
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