発達障害者を企業の中心で活躍する“AI・データサイエンスのプロ”に パーソルが就労支援施設を秋葉原にオープン(2/2 ページ)
パーソルチャレンジが、IT分野に特化した就労支援施設「Neuro Dive」開設した。発達障害者に先端IT領域の教育や就職あっせんの機会を提供し、先端IT人材不足の解消を目指す。
高い能力を持つ人材が活躍できる環境を
Neuro Diveの特徴は、知的能力の高い障害者をターゲットにしている点だ。発達障害の人の中には、特定分野の能力は非常に高いが、同僚や上司とのコミュニケーションがうまくいかず、仕事が手につかない人やストレスに感じてしまう人もいるという。そのような人材が活躍できない状況を改善し、IT分野の専門知識とコミュニケーションスキルを取得して活躍してもらいたい考えだ。
発達障害がある人の中には、特定の分野に強いこだわりを持つ人もいる。そのような人は、得意な専門分野において障害のない人に比べても非常に高いパフォーマンスを示すことがある。そのような人材が専門性の高い職に就職できれば、企業にとってもメリットが大きい他、高度な業務が難しい障害者も活躍できる場が増えることになるという。
障害者の増加とIT人材の不足を同時に解決
Neuro Diveを開設した背景には、医療診断技術の進歩や法整備の影響によって、精神障害と診断される若年層の割合が急増していることが挙げられるという。一方で、先端IT領域では人材不足が大きな課題となっている。経済産業省は、2020年に先端IT人材が約4.8万人不足すると試算しており、政府は人材の育成を急いでいる。
Neuro Dive秋葉原の吉田岳史センター長は「これまで採用してこなかった層を採用し、人材をどのように生かすかを考える時期に来ている」と話す。
「Neuro Diveは能力を生かして働きたい人とともに可能性に挑戦していく本気の拠点。これまでは発達障害のある方が健常者でも難しいと考えられている先端IT領域では働くという選択肢や概念そのものがなかった。それを変えていきたい」(吉田センター長)
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