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タクシーに自動翻訳システム導入、訪日客と運転手の会話をスムーズに KDDIが実験

 KDDIとタクシー配車アプリを提供するみんなのタクシーが、タクシー内での訪日観光客との円滑なコミュニケーションに向けた実証実験を開始。車内に多言語音声翻訳システムを設置し、乗客と運転手の会話を自動で翻訳する。インバウンド需要に対応し、商用化を目指す。

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 KDDIとタクシー配車アプリを提供するみんなのタクシーは11月12日、クラウド型の多言語音声翻訳システムを活用し、タクシー内で運転手と外国人客の会話を自動で翻訳する実証実験を行っていると発表した。10月17日に始めており、11月30日に終了する予定。インバウンド需要の高まりを踏まえ、接客の質を高める狙い。

 クラウド型の翻訳システムは、英語、中国語、韓国語に対応。都内のタクシー会社5社と連携し、車両に試験導入している。

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多言語音声翻訳システム設置イメージ

 実験では、運転席のハンドルにマイクと操作用のスイッチを設置。後部座席にはマイクを内蔵したタブレット端末を設置している。

 運転手がスイッチを押しながら日本語で話しかけると、その音声をマイクが拾い、LTE通信によってクラウド上の翻訳システムに送信。翻訳結果をテキスト化し、タブレットの画面に表示する。

 乗客がタブレットに向かって話すと、同様にクラウド上の翻訳システムによって日本語に翻訳され、端末のスピーカーから音声として流れる。

 導入中のタクシー会社は、グリーンキャブ、国際自動車、寿交通、大和自動車交通、チェッカーキャブ無線協同組合。一連の仕組みによって、行き先の指示や会計といった会話の円滑化を進めている。

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システムの概要

 KDDIは過去に、東京都の観光地、鳥取県、沖縄県で同様の実証実験を行い、翻訳システムの精度向上に取り組んできた。今回の実験結果を踏まえ、商用化を検討する方針だ。

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