SalesforceとMicrosoftが提携強化 Marketing Cloudの基盤にAzure採用
米Microsoftと米Salesforce.comがパートナーシップを拡大。「Salesforce Marketing Cloud」の基盤として「Microsoft Azure」を採用する。CRMと「Microsoft Teams」の連携も視野に入れる。
米Microsoftと米Salesforce.comは11月14日(現地時間)、戦略的パートナーシップを拡大し、Salesforceが提供するマーケティングSaaSサービス「Salesforce Marketing Cloud」の基盤として「Microsoft Azure」を採用すると発表した。柔軟なシステム連携を可能にし、ユーザーの利便性を高める狙い。
Salesforceはすでに、Azureの競合に当たるAmazon Web Services(AWS)やGoogle Cloud Platform(GCP)を自社サービスの基盤として採用していた。
Salesforce Marketing Cloudは、同社のAIプラットフォーム「Einstein」を活用したSaaS型マーケティング自動化ツール。顧客のデータを基に、最適なタイミングで見込み客に製品情報を配信することなどが可能だ。
今回の提携により、同ツール上に蓄積したデータをMicrosoft Azureに移行できるようになる。Salesforce日本法人は「セキュリティ面の強化が期待できる」と説明する。
この他、Salesforceが提供する業務支援サービス「Salesforce Sales Cloud」「Service Cloud」と、Microsoftのチャットツール「Microsoft Teams」を連携させる予定もあるという。時期は2020年後半を予定する。
各ツールを連携させた場合、両社のサービスのユーザーは、Teamsの画面上からSalesforce内のデータの検索、閲覧、共有が可能になるという。
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