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飛行実験中に“失踪”したNECのドローン、まだ見つからず 約20日間行方不明
NECが、10日に実施した飛行実験中に行方不明になったドローンが、29日現在も発見されていないことを明らかにした。制御不能になった要因も判明していないという。ドローンが盗難の被害に遭った可能性について取材したが、「回答は控える」とした。
NECは11月29日、10日に実施した飛行実験中にドローンが制御不能になり、実験場の外に飛行したまま行方不明になっていた件について、ドローンが29日現在も発見されていないことを明らかにした。制御不能になった要因も判明していないという。
実験はNECの府中事業所(東京都府中市)で実施。PCに入力した制御用コマンドによってドローンを遠隔操作し、移動速度や正確性を検証していたところ、突如として制御不能になり、場外に飛び出していったという。機体のサイズは、胴体が約50センチ、プロペラ間が約1メートル。重量は7キロ。
ドローンが行方不明になった後、NECは機体の移動速度や当日の気象情報などを基にシミュレーションを実施し、不時着が想定される地域を算出した。だが、セスナ機によって当該エリアを上空、地上で捜索したものの、機体を発見できなかったという。
NECによると、ドローンの行き先は北北東方面。府中市の他、武蔵野市、小金井市、調布市、三鷹市、国分寺市に着陸した可能性があるという。
ITmedia NEWSは同社の広報担当者に、ドローンが盗難の被害に遭った可能性について聞いたが、「仮定のご質問にはお答えにくく、回答は控える」とした。
NECは「(今後も)捜索と原因究明を継続するとともに、再発防止策の立案を進める」としている。警察には既に遺失物届を提出済みという。
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