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JR東、IT活用で乗務員の睡眠改善 ウェアラブル端末で眠りの質など計測、専用アプリで助言
JR東日本が、ITを活用して乗務員の睡眠を改善する取り組みを開始。ウェアラブルデバイスを装着してもらい、睡眠時間や状態のデータを取得。日々の睡眠の質を解析し、専用アプリを通じて改善に向けた助言を配信する。パフォーマンス向上と運転ミス防止の狙い。
JR東日本は12月24日、ITを活用して乗務員の睡眠を改善する取り組みを始めたと発表した。乗務員にウェアラブルデバイスを装着してもらい、睡眠時間や睡眠状態のデータを取得。日々の睡眠の質を解析し、専用アプリを通じて改善に向けたアドバイスを配信する。乗務員のパフォーマンス向上と運転ミスの防止が狙い。
グループ企業のJR東日本メカトロニクス、NTTドコモ、ドコモ・ヘルスケアが共同開発した「睡眠改善システム」を使用する。12月時点で17カ所の乗務員区所に先行導入しており、2020年4月以降に全84カ所に拡大する予定。
同システムでは、リストバンド型のウェアラブルデバイスで睡眠の状態を毎日計測し、「起床11時間後に姿勢を正しましょう」などと、アプリ上で日々のコンディションに応じた助言を行う。
4週間単位での傾向を分析し、「平均入眠時刻は午前0時5分でした。午後11時50分ごろの入眠を目指しましょう」といった目標設定を行うことも可能。
専用アプリにはこの他、(1)睡眠マネジメントの考え方をレクチャーする機能、(2)眠気のチェック機能、(3)夜勤など、変則的な勤務形態に合わせた睡眠改善のアドバイスを送る機能――などを搭載する。プログラムは1人当たり8週間で終了する。
開発元のJR東日本メカトロニクスは今後、このシステムの他社への展開を計画しているという。
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