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4月スタートの小学校プログラミング教育、準備完了は約7割 都道府県でばらつき
文部科学省は、小学校で必修化されるプログラミング教育について、市町村教育委員会の準備状況を発表した。19年11月の時点で、基礎的な指導体制が整っている教育委員会は73.5%であることが分かった。
文部科学省は1月9日、2020年度から小学校で必修化するプログラミング教育について、基礎的な指導体制が整っている各市町村の教育委員会が7割を超えたと発表した。
同省は19年11月、全国市町村の教育委員会を対象に、各学校で1人以上の教員がプログラミング教育に関する研修を受けたり、模擬授業を行ったりなど最低限必要な準備を行っているかを調査した。
調査の結果、73.5%の教育委員会が、管轄する全ての小学校で研修や模擬授業を行っていることが分かった。残りの19.9%も、20年3月末までに行う予定があるという結果になった。
一方、6.5%の教育委員会は、実施が一部の学校にとどまる、実施予定がないなど、必要最低限の指導体制が整っていない状況にあることも分かった。
文部科学省は、都道府県ごとに準備状況にばらつきがあることも問題視している。茨城県や埼玉県などでは、すでに全ての小学校で基礎的な準備が行われている一方で、青森県や福島県、大分県では19年11月時点で最低限の準備を行ったとする教育委員会が半数を割った。
特に島根県の教育委員会の約30%が、20年3月末までに準備のめどが立っていない学校や予定そのものが無い学校があるなど、遅れが見られるという。
教育体制が整っていない自治体には状況確認を行い、必要に応じてセミナーの開催や研修教材の提供などを行うとしている。
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