速報
国内AI市場規模、2023年度には640億円に到達へ 画像認識や言語解析が成長
調査会社のアイ・ティ・アールが、国内のAI市場規模と今後の予測を発表。今後も市場は拡大し、23年度には640億円に達する見込み。
アイ・ティ・アールはこのほど、国内AI市場規模の予測を発表した。2018年度時点での市場規模は前年度比53.5%増の199億5000万円で、23年度には640億円(約3.2倍)に達するという。18〜23年度の平均成長率(CAGR)は26.5%で推移するとしている。
特に成長が見込まれる分野として、同社は画像認識、言語解析を挙げている。画像認識分野の市場規模は、18年度は前年比2.3倍に急伸しており、19年度以降もその勢いが続くという。
同社は「画像認識は、工場での製品検査や作業員の安全管理だけでなく、道路や橋、建造物などの保全業務での利用が急速に進んでいる。また、顔認証や車両の自動運転など、活用シーンの多様化により、今後も継続的な導入拡大が見込まれる」と分析している。
言語解析については、「コンタクトセンターにおける顧客の声の分析や、契約書などの文書管理など実務への適用が進んでおり、市場の伸びを支えている」とし、「今後幅広い分野に拡大するだろう」とみている。
これらの他、音声認識や翻訳の分野も、大幅な成長が期待できるとしている。
調査では、画像認識、音声認識、音声合成、言語解析、検索・探索、翻訳の6領域を「AI市場」と定義。各領域における、日本マイクロソフトや日本アイ・ビー・エムなど33ベンダーの売上高を合計・推計した。
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