VALU、模擬株式「VA」の売買終了 規制を受け「力及ばず」「抜本的な事業転換が必要」
「VALU」で、模擬株式「VA」の売買が終了する。改正資金決済法への対応が難しく、VAの売買を含むサービス全般の終了を決めたという。
個人が「VA」と呼ばれる模擬株式を発行し、個人から資金を調達できるサービス「VALU」を運営するVALU社は1月15日、VAの売買を3月2日に終了すると発表した。改正資金決済法への対応が難しく、VAの売買を含むサービス全般の終了を決めたという。VAの売買で使用するため顧客から預かっているビットコインは、3月31日までに返却する。
VALUは、夢や目標のある個人が模擬株式「VA」を発行し、他人にビットコインで購入してもらうことで資金を調達できるサービス。VAを購入すると、その人の限定公開コンテンツを見たり、「優待」を受けたりできる。2017年のサービス開始当初は、ネットの著名人のVAに買いが殺到し、バブルのような状況が生まれるなど話題を呼んだ。
今回のサービス終了は、19年5月末に成立した改正資金決済法への対応が難しいためだという。同法では、暗号資産(仮想通貨)交換業とは違い、顧客から預かった暗号資産を管理するだけのカストディ業務に対しても、利用者への本人確認義務や、分別管理義務を適用するなど規制が厳しくなった。
これを受け、VALU社は関係各所と対応を検討したが、「残念ながら力及ばず、暗号資産カストディに関わる業務を断念することにした」という。
同社は「暗号資産カストディ業務は、VALUサービスの根幹をなす部分であり、当該業務の断念により抜本的な事業転換が必要になる」と説明。「4月1日以降、新しいVALUにアップデートできるよう準備していく」としている。
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