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踏切内への立ち入りをAIで検知、事故を未然に防止 小田急電鉄が都内で実験
小田急電鉄が、踏切内への人立ち入りをAIで検知する実証実験を始める。監視カメラで撮影した映像をクラウド上に自動送信し、AIが解析。異常時にアラートを発する。事故を未然に防ぐ狙い。
小田急電鉄は2月6日、踏切内への人や自動車の立ち入りをAIで検知する実証実験を始めると発表した。監視カメラで撮影した映像をクラウド上に自動送信し、AIで解析した上で、事故の危険性がある場合は社員の端末にアラートを届ける仕組みを想定する。
実験は2月14日に開始し、3月中に終了する予定。実施場所は小田急小田原線の玉川学園前8号踏切(東京都町田市)。実験では、この踏切に設置した監視カメラの映像をAIに読み込ませ、安全/危険の判断基準を学習させた後に、その有用性を検証する。
実験で使用するシステムは、ノキアソリューションズ&ネットワークスの「スペースタイムシーンアナリティクス」。同システムを鉄道の踏切に導入する例は世界初という。
同社はこれまでも、事故防止の一環で、線路内の障害物を検知する装置を活用してきた。だが同装置には、観測範囲に死角が生じる点や、人が近づくと正確な検知が難しくなる点などに課題があったという。
先進技術を活用して課題を解消し、事故を未然に防ぐ狙い。将来的には、AIがアラートを発した際に、付近を走行する列車を自動停止する仕組みを目指すという。
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