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ミシンで縫える、繊維でできた圧力センサー オーストリアの研究チームが開発Innovative Tech(1/2 ページ)

市販の刺繍ミシンで縫合できるセンサーを使うとさまざまな用途が考えられる。

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Innovative Tech:

このコーナーでは、テクノロジーの最新研究を紹介するWebメディア「Seamless」を主宰する山下裕毅氏が執筆。新規性の高い科学論文を山下氏がピックアップし、解説する。

 University of Applied Sciences Upper Austriaの研究チームが開発している「Embroidered Resistive Pressure Sensors」は、衣類などの生地に刺繍(ししゅう)できる100%繊維製の圧力センサーだ。

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さまざまな形状に刺繍圧力センサーを縫合した様子

 既存の織物上に抵抗材料を重ね、導電糸(2つの電極を使用)で縫い合わせ実装する。市販の刺繍ミシンで縫合可能だ。加えてArduinoボードを別途縫合し、導電糸と接続することで電子デバイスに仕上げる。

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薄い灰色がベースの生地、濃い灰色が抵抗材料、黄色と赤色が導電糸、白色が下糸、緑色が普通の糸

 実装した電子デバイスの縫い目を指などで押すと、導電糸と抵抗材料間の接触面積が一時的に増加する。この表面抵抗の変化を計算することで圧力を求める。

 研究チームは、刺繍圧力センサーを用いたアプリケーションを3つ紹介している。1つ目は、ライトに接続し、圧力センサーを押すと色が変化する電子デバイス。

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刺繍圧力センサーを用いたライトデバイス
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