パナソニック初の完全ワイヤレスイヤフォン ノイズキャンセルはデジタルとアナログのハイブリッド処理
パナソニックが同社初の完全ワイヤレスイヤフォン「RZ-S50W」を4月に発売する。アクティブノイズキャンセリング機能を搭載し、飛行機や電車に乗っていても「静寂の中で音楽を聞ける」という。
パナソニックは2月26日、同社初の完全ワイヤレスイヤフォン「RZ-S50W」を発表した。アクティブノイズキャンセリング機能を搭載し、飛行機や電車に乗っていても「静寂の中で音楽を聞ける」という。4月中旬に発売する。実売想定価格は2万1000円前後。
外側のマイクで外音を捉え、デジタル処理で作った逆位相の波形で騒音を打ち消すフィードフォワード方式と、イヤフォン内側のマイクで音楽とノイズを拾い、アナログ処理でノイズだけを抑えるフィードバック方式を組み合わせた。フィードバック方式にアナログ処理を採用したのは、処理の遅延が少なくノイズ低減の精度が上げられるためだとしている。
新開発の「タッチセンサーアンテナ」は、イヤフォン背面にあるタッチセンサーとその基板をBluetoothのアンテナとして活用するというもの。アンテナの表面積を確保しながらイヤフォンの小型化にも一役買っている。
Bluetoothの音声コーデックは、標準のSBCとオーディオ用のAACに対応。スマートフォンなどが送信したBluetooth信号を左右のイヤフォンがそれぞれ受信する方式だ。片側のイヤフォンが受信してもう一方に送信するリレー伝送方式に比べ、混雑した場所でも音が途切れにくく、動画視聴時の映像と音声のズレも軽減できるとしている。
駆動時間は、イヤフォン内蔵のバッテリーだけで約7.5時間(ノイズキャンセリングはオフ)。充電ケースを併用すれば合計で最長22.5時間使えるという。
専用スマートフォンアプリ「Panasonic Audio Connect」(iOS/Android)をダウンロード(無料)すれば、ノイズキャンセリングや外音取り込みの効き方調整に加え、好みの音にカスタマイズするイコライザー機能、イヤフォンを紛失したときに最後に接続した場所を地図アプリ上に表示する「イヤフォンを探す」機能なども使える。
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