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“バーチャル高橋社長”がVR空間でプレゼン KDDIの発表会で見えたバーチャルイベントの課題(2/2 ページ)

KDDIは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大を防止するため、リアルイベントとして開催を予定していた発表会をバーチャルイベントとして開催した。バーチャルイベントにVRで参加した記者は興奮を覚えたが、バーチャルイベントにはまだ課題もあると感じた。

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記者の悩み「同時に記事執筆ができない」「解像度が足りない」

 記者としてバーチャルイベントにVRで参加して気づいたのは、同時に記事執筆ができないということだ。VRゴーグルをかぶっていると、記事執筆に使っているPCの画面とキーボードが見えないのだ。

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HMDと鼻の間にできるスキマから手元にあるPCを見る記者

 記事執筆に限らず、VRはPCやスマートフォンなど他のデバイスとの併用にはあまり向いていない。VR空間でもキーボードを打つ方法や他の作業を同時並行して行う方法はあるが、それにはある程度の修練と知識が必要になる。記者のような“にわかVR勢”には厳しいものがあった。

 VRゴーグルに求められるスペックの問題も大きい。今回のバーチャルイベントでは視聴者がコメントを自由に投稿できたが、VRではステージ横に投稿が一覧表示される仕組みで質問を投げると答えてもらえることもある。

 問題はこのコメントが一切読めないことだ。VRゴーグルの解像度が足りていない。発表会のスライドも文字が小さいと読めないのだ。画面の一部を拡大できる拡大鏡のような機能があれば見やすくなるかもしれない。

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細かい文字が読めない

 これらを解消するためには、今後もハードウェアとソフトウェア、そして通信の面でさらなる進化が求められそうだ。あらゆる場所でバーチャルイベントに参加できる環境を整えるという意味では、携帯キャリア3社が続々とサービスを始めている5Gの普及も重要になるだろう。

 今後も新型コロナ対策を目的として、さまざまなバーチャルイベントやVRの活用事例が後押しされると予想できる。テレワークだけでなく、他人との接触を避けながらイベントを開催できるVRも改善を続けながら市場に普及する好機となるだろう。これまで以上にVR関連サービスを提供する各社の動きに期待が集まる。

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