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音楽サブスクの2トップ、SpotifyとApple Musicのレコメンドシステムはどう違う?(3/3 ページ)

定額制音楽サービスの2大巨頭であるApple MusicとSpotify。レーベルを主催する筆者が実感したその仕組みの違いとは。

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音楽を4138種にジャンル分け

 Spotifyのレコメンドシステムの一端を垣間見ることができるサイトをご紹介する。「Every Noise at Once」は、Spotifyが4138種にジャンル分けしたデータを基に、各ジャンルにおける特徴を位置関係で可視化した散布図だ。

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ジャンル名をクリックすると楽曲を30秒間試聴できる。さらに、ジャンル名右側の「>>」をクリックすることでそれに属するアーティスト名が表示され楽曲を試聴可能

 ページの上部に位置するほど、機械的な音楽、つまり、テクノ、ハウス、EDMのような打ち込み系の音楽ジャンルを示し、ページの下部に行くほど、音声系を含むアコースティックな音楽(古い声楽、地域の伝統音楽、クラシック音楽など)が分布している(サイト説明の原文では「organic」と表現)。

 中でも興味深いのは、上部メニューから「cities」をクリックすると各都市で聴かれている音楽を選曲したプレイリストが表示される。説明文には「playlists charting the songs」とあるので、ストリーミング数に基づいたランキング表示なのであろう。例えば、「Okinawa」のランキングを見ると、他都市と比較して沖縄出身や地元をベースに活動しているアーティストの楽曲が目立つ。沖縄在住のリスナーには、やはり沖縄系の楽曲が積極的にレコメンドされるのであろうか。

 これはあくまでもシステムの片鱗(りん)を垣間見ているにすぎないが、Spotifyが楽曲に関するメタデータを詳細に分類するシステムを構築していることが見て取れる。

 筆者が、SpotifyとApple Musicを日々利用している上での印象において、Spotifyの方が、好みに合致した未知の音楽を的確にレコメンドしてくれるという感覚はある。レコメンドの品質に関しては、属人的な要素が強く、個々のユーザーにより満足度は異なるので、あくまでも筆者の感想ということは申し添えておく。

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