LINEと学研HD、デジタル教材開発で連携強化 教材の無償提供やAI自動採点システム開発
LINEと学研HDは、「教育現場におけるICTの活用に向けた教材開発及び推進を共同して行うことに関する協定」を締結。学習コンテンツ開発の連携を強化し、AIによる自動採点システムの共同開発などを進める。
LINEが設立した一般財団法人LINEみらい財団(東京都新宿区)と学研ホールディングス(HD)は4月16日、ITを活用した教材の開発や利用推進に向けた協定を締結したと発表した。コミュニケーションアプリ「LINE」を使った学習コンテンツの開発など連携を強化し、AIを使った自動採点システムの共同開発なども進める。
協定の一環として、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う休校で授業を受けられない子どもやその保護者に対し、LINE上でデジタル教材を無償提供するLINE公式アカウント「Gakken 家庭学習応援プロジェクト」を開設した。
公式アカウントを友だち登録すると、電子版の問題集や動画教材、学習漫画などが見られる。対象は小学生から高校生まで。保護者向けには料理レシピ本などの電子書籍を公開する他、有償教材も案内する。
LINE社は3月から同様のデジタル教材を無償提供するLINE公式アカウント「新型肺炎休校サポート LINEみらい財団」を運用していた。今回の協定で、新たにLINE公式アカウント「Gakken 家庭学習応援プロジェクト」を開設。学研HDが持つ学習コンテンツを活用することで内容の拡充などを図る。コンテンツは今後も追加する予定。
両社は今後、LINEのAI開発部門「LINE BRAIN」で開発しているOCR技術を活用した自動採点システムを共同開発する。学研HDが販売する紙の教材を解いて写真に撮り、家庭学習応援プロジェクトのアカウントに送信すると、自動で採点するような仕組みを検討しているという。
関連記事
- LINE、学習動画や問題集を無償提供 新型コロナの臨時休校受け 学研などと連携
LINEが、メッセージアプリ「LINE」で中高生向けに5教科(国語・数学・英語・理科・社会)の学習動画や問題集の無償提供を始めた。提供期間は「新型コロナウイルスによる影響が終息するまで」としている。 - 教育機関向けSaaS「Classi」に不正アクセス 約122万人のユーザーIDなど流出の恐れ
教育機関向けSaaS「Classi」に不正アクセスがあった。約122万人分のIDなどが閲覧できる状態になっていたという。現在は復旧済みで、今後は再発防止に努める方針。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.