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ヤマハのピアノ遠隔演奏システム、ドイツの音大が“リモート入試”で採用 日本で弾いた演奏を現地で再現
ヤマハがドイツの音楽大学にリモート実技試験を行えるシステムを提供した。ヤマハの自動演奏ピアノを日本と中国、ドイツの試験場に設置。学生の演奏をMIDIデータ化してドイツに送り、試験場のピアノでリアルタイムに再現した。
ヤマハは6月17日、ドイツのフライブルク音楽大学に、自動演奏機能付きピアノを使ったリモート実技試験を行えるシステムを提供したと発表した。6月に行った入学試験では、日本と中国の学生3人がそれぞれの国からピアノを演奏した。
ヤマハの自動演奏ピアノ「Disklavier」を日本と中国、フライブルク大学に設置。学生の演奏をMIDIデータ化してドイツに送り、試験場のピアノでリアルタイムに再現した。ドイツの試験監督は自動演奏ピアノの音を聞いて評価する。
フライブルク音楽大学では例年6月に入学試験を行っているが、新型コロナウイルス感染症の影響で現地での入試を行えなくなったため、初めてリモート入試を採用した。ヤマハによると、国を隔てた生中継でのリモート入学試験は初という。
Disklavierは、ピアノの演奏を生中継する「リモートライブ」や遠隔地同士をつないでピアノのレッスンをする「リモートレッスン」に使われたこともあるピアノ。フライブルク音楽大学では2005年ごろから研究やレッスンのために使っていたという。
受験した学生は「実際に受験してみて、このようなスタイルも選択肢の一つとして有効だと思った」とし、「これからの時代、海外の入学試験やコンクールの手段の一つとしてオンライン審査があればもっとグローバル化できるのでは」と期待を示した。
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