コロナ禍で「食べログ」大打撃 カカクコム1Q決算、純利益67.2%減
カカクコムが8月4日に発表した2021年3月期第1四半期(20年4〜6月)の連結業績は、最終利益が14億1800万円(同67.2%減)だった。飲食店への休業要請や外出自粛によって、「食べログ」などの減収が影響した。
カカクコムが8月4日に発表した2021年3月期第1四半期(20年4〜6月)の連結業績は、最終利益が14億1800万円(前年同期比67.2%減)だった。売上高は95億200万円(同33.2%減)、営業利益は22億900万円(同65.7%減)と減収減益だった。飲食店への休業要請や外出自粛による、レストラン検索・予約サイト「食べログ」や旅行口コミサイト「4travel.jp」などの収益悪化が影響した。
同社の主力サービスである食べログは、同サービスを経由した4〜6月のネット予約人数が178万人(同79.6%減)となり、売上高が17億3500万円(同72.5%減)に減少。飲食店への救済措置として、食べログへの掲載料や手数料、予約人数に応じた料金を支払う従量料金などを無償化したことや、飲食店のランキング検索機能や会員限定クーポンを提供する有料サービス会員数の減少、広告出稿の減少が、売り上げ大幅減の要因になったとしている。
外出自粛の煽りを受け、旅行口コミサイトの「4travel.jp」など旅行・移動領域のサービスの売り上げも減少。同サイト運営を含む新興メディア事業の売上高は12億3600万円(同33.3%減)となった。
一方、価格比較サイト「価格.com」の事業は、売上高が59億5800万円(同6.5%増)に増加。広告出稿などは減少したものの、在宅勤務や巣ごもり需要の影響でECサイトの利用者が増加したことから、掲載店舗からの手数料収入増加で売上高を確保した。
2021年3月期(20年4月〜21年3月)の通期業績予想は、新型コロナウイルス感染拡大の影響により未定としている。
関連記事
- 食べログ、飲食店のコロナ対策を掲載 消毒・検温、店員のマスク着用、換気の有無など
食べログが飲食店による新型コロナウイルス対策の掲載をスタート。従業員のマスク着用状況や入店時の検温の有無などを表示する。 - 名店の味わいを通販で お取り寄せグルメ専門「食べログモール」公開
カカクコムは、全国の飲食店の“お取り寄せグルメ”を購入できるECサイト「食べログモール」を公開した。「おうちに名店の味わいを届ける“プレミアムフードモール”」というコンセプトで、さまざまなジャンル・価格帯の商品を、美しい写真とともに丁寧に紹介する。 - テークアウト特化型「食べログ」登場 持ち帰り可能な店のみ表示、アプリで注文・事前決済
カカクコムがテークアウト専用アプリ「食べログ テイクアウト」の提供を開始した。アプリ上で現在地周辺の飲食店を探し、注文・事前決済まで完了できる。渋谷区の一部で先行スタートし、対応エリアは順次拡大予定。軽減税率制度の施行によって高まるテークアウト需要に応えた。 - 居酒屋・甘太郎が「リモート飲み会専用席」 Zoom搭載のiPadを貸し出し 1人で来店OK
居酒屋「甘太郎」が“リモート飲み会”の専用席を設置。利用客には「Zoom」をインストールしたiPadを貸し出し、離れた場所にいる友人と食事を楽しめるようにする。定員は20人だが、1人でも利用可能。 - 平日1杯のクラフトビール、月額2800円 キリンビールがサブスク開始 飲食店支援で
キリンビールは、全国の「Tap Marche」取扱店でクラフトビールを平日に限り1日1杯飲めるサブスクリプション型サービスを始めると発表した。料金は月額2800円(税込)。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.