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手の甲をペンタブにしてスマートウォッチにお絵かきする技術が登場 独大学が開発:Innovative Tech
スマートウォッチの狭い領域で絵を描くのは無理がある。では、その近くにあるもっと広い場所を使えばいい。
Innovative Tech:
このコーナーでは、テクノロジーの最新研究を紹介するWebメディア「Seamless」を主宰する山下裕毅氏が執筆。新規性の高い科学論文を山下氏がピックアップし、解説する。
独ハノーファー大学の研究チームが開発した「Watch my Painting」は、タッチペンで手の甲に描いた絵をスマートウォッチのディスプレイにリアルタイムで表示する手法だ(YouTube動画)。
Watch my Paintingでは、タッチペンを手の甲に押し付けて動かした際のトラッキングを行い。タッチペンの先に永久磁石を組み込み、スマートウォッチ内蔵の磁力計で相対位置を追跡する仕組みだ。
手の甲という平坦ではない表面でも、実際に書きたい位置とセンサーが計算した位置の誤差を6%にとどめられた。ペン先となる永久磁石をタッチペンに付けた場合と指先に付けた場合を比較したところ、スマートウォッチのディスプレイが小さいということもあり、タッチペンの方が精度良く描画できることも分かった。
これらに基づいて、磁石やバッテリー、慣性計測装置やBLE 5.0に対応したモジュールを組み込んだプロトタイプを作成。総重量は18g(12gはバッテリー)。12時間の連続使用が可能という。
さらに、タッチペンに静電容量センサーも組み込み、タッチペンを指でタッチした際の入力も検出できるようにし、タッチペンによる描画と組み合わせたさまざまな操作を実現する。例えば、タッチペンを握ったまま薬指でタッチすることで色や線の太さを変更するなどが可能だ。
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