Oracle、「Autonomous JSON Database」発表 クラウド上のスケーラブルなJSONデータベース
米Oracleが「Oracle Autonomous JSON Database」を発表。99.995%の可用性とACIDに対応した高性能なトランザクション機能を搭載。その上でJSON形式の柔軟なデータを扱えるデータベースだ。
この記事は新野淳一氏のブログ「Publickey」に掲載された「オラクル『Autonomous JSON Database』発表。クラウド上のスケーラブルなJSONデータベース」(2020年8月19日掲載)を、ITmedia NEWS編集部で一部編集し、転載したものです。
米Oracleはこのほど、Oracle Cloud上の新たなデータベースサービスとして「Oracle Autonomous JSON Database」を発表しました。
オラクルはクラウド上で自律的に動作するデータベースサービスとして、トランザクション処理向けの「Oracle Autonomous Transaction Processing」と、データウェアハウス向けの「Oracle Autonomous Data Warehouse」をすでに提供しています。
今回発表された「Oracle Autonomous JSON Database」は、新たにAuttonomousシリーズに加わったデータベースサービスです。
ACIDに対応したトランザクションも
Autonomousシリーズはいずれもデータベース自身が自律的にプロビジョニングやチューニング、バックアップ、セキュリティパッチ適応、自動復旧などを行う仕組みを備えており、それによりスケーラブルで高い性能を維持しつつ、人間の手が介在しない分セキュアで高可用性を実現するといった特長を備えています。
「Oracle Autonomous JSON Database」もその特長を引き継いでおり、99.995%の可用性とACIDに対応した高性能なトランザクション機能を搭載。
その上でJSON形式の柔軟なデータを扱えるデータベースとなっています。
通常のJSON形式のデータはもちろん、バイナリ形式のJSONファイルも最大32MBまで保存可能。
JSONデータベースへのアクセスは、主要なプログラミング言語に対応したドライバからの呼び出しのほか、RESTful API、コマンドラインインタフェースにも対応。SQLを用いたクエリの実行にも対応しています。
料金は8 OCPU(1 OCPUは、ハイパースレッディングが有効なXeonプロセッサの1物理コア相当のCPU性能)と1TBストレージで1時間あたり2.74ドルから。
また、Oracle Cloudでは期限なく無料で使える「Always Free」を提供しており、Autonomous JSON Databaseも無料の範囲で試すことができるようになっています。
関連記事
- Oracle Cloudが丸ごと顧客のデータセンターで動く 野村総研も取り入れた、新たなITインフラの実力とは
米Oracleが7月、新サービス「Oracle Dedicated Region Cloud@Customer」を発表した。「Oracle Cloud」の提供基盤をユーザー企業のデータセンター内に構築し、社内で利用できるようにするもの。競合サービスとはどんな違いがあり、日本市場ではどんな顧客に支持されるのか。 - 自社のOracle Cloud活用、決算業務をフルリモートで 日本オラクル経理部のコロナ対応
日本オラクル経理部は、コロナ禍を踏まえて3月中旬にテレワークに移行している。自社のクラウド型経営管理ツール「Oracle Cloud ERP」などを使って、決算業務もリモートで実施している。その働き方の詳細を、同社経理部のシニアディレクターに聞いた。 - 後発のOracle Cloudは、どうすればAWSやAzureに対抗できるか 日本市場での挽回策を考える
2019年5月にクラウドデータセンターを東京に開設し、Oracle Cloudの国内展開を本格化した日本オラクル。同年8月までに500社が東京リージョンの利用を開始したが、AWSやAzureからは市場シェアで大きく引き離されている。同社は今後、どうすればライバルベンダーに追い付けるのか。 - スパコン「富岳」とOracle Cloudが接続 データ転送無料、連携が容易に
パブリッククラウド「Oracle Cloud Infrastructure」が、スーパーコンピュータ「富岳」と連携させて利用可能に。 - 小樽商科大、オンライン教材の配信基盤に「Oracle Cloud」導入 2000人超の学生が使用
日本オラクルが、小樽商科大学に「Oracle Cloud Infrastructure」(OCI)を提供。同大は5月から、オンライン教材の配信基盤としてOCIを使っている。配信システムを使っている学生は2290人。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.