ゲームエンジンのUnityがIPO申請
Apple対Epic Gamesの訴訟で話題の「Unreal Engine」と競合するゲームエンジン「Unity」を手掛けるUnity Softwareが新規株式公開の登録書を提出した。ニューヨーク証券取引所にティッカーシンボル「U」で上場する。
ゲームエンジン「Unity」を手掛ける米Unity Softwareは8月24日(現地時間)、米証券取引委員会(SEC)に新規株式公開(IPO)の登録書を公開で提出した。ティッカーシンボルは「U」で、ニューヨーク証券取引所に上場する。
Unity Softwareは2004年にデンマークのコペンハーゲンで創業され、現在は米カリフォルニア州サンフランシスコに拠点を置くゲーム開発エンジン企業。同社の開発エンジンUnityはリアルタイム3Dコンテンツを作成するためのプラットフォームとして、ゲームだけでなく、プロダクトデザインや映画製作などでも採用されている。
SEC提出文書によると、Unityはまだ不採算で、2020年の上半期の売上高は3億5130万ドル、純損失は5420万ドルだった。2020年上半期の時点で顧客は716社で、それぞれの年間収益は10万ドル以上だった。
同社のMAUは150万人以上で、アプリは1カ月当たり30億回ダウンロードされているという。
同社は競合する技術として米Epic Gamesの「Unreal Engine」を挙げ、効果的に競争する必要があるとしている。
Unreal Engineをめぐっては現在、EpicによるAppleのApp Storeガイドライン違反により、8月28日までにAppleのプラットフォームで利用できなくなる可能性がある。この問題については両社が現在係争中だ。
関連記事
- Epic Games、「AppleによるUnreal Engine排除はゲーム開発者全体を脅かす」
EpicとAppleの「フォートナイト」をめぐる訴訟で、EpicがAppleによるUnreal Engine排除はゲーム開発者全体を脅かすとする裁判文書を提出した。 - Unity、Apple Silicon搭載Macへの対応を発表
ゲームエンジンをApple Siliconに対応させるための条件も明らかにした。 - Nintendo Switch向けVRゲーム、Unityで開発可能に 「VR Kit」に対応
任天堂のVRキット「Nintendo Labo Toy-Con 04:VR Kit」をUnityがサポート。Nintendo Switch向けVRゲームを、Unityで開発できるようになる。 - Googleとゲーム開発のUnityが戦略的提携 リアルタイムマルチプレーヤーゲーム開発者支援
Googleがゲーム開発のUnity Technologiesとゲーム開発者支援で提携した。リアルタイムマルチプレーヤーゲーム開発ツールを共同開発する他、Unityの開発者は開発環境から直接Google Cloudが利用できるようになり、Unity自身も自社インフラをGoogle Cloudに移行する。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.