YouTube、システムで自動削除した動画が倍増 ポリシー違反を判断する正確性より確実な削除を優先
YouTubeは、機械学習を活用してポリシー違反のアップロード動画を発見するシステムにより削除した動画の件数が、1〜3月が571万件だったのに対し、4〜6月は1084万件で倍増したと発表した。
米Google傘下のYouTubeは8月25日(以下現地時間)、機械学習を活用してポリシー違反のアップロード動画を発見するシステムにより削除した動画の件数が、1〜3月が571万件だったのに対し、4〜6月は1084万件で倍増したと発表した。
4〜6月の動画削除件数は約1140万件で過去最高を記録。そのうち自動削除によるものが1084万件に上った。1〜3月の動画削除件数は全体で611万件で、そのうち自動削除件数は571万件だった。
YouTubeは通常、システムが自動的にチェックしたポリシー違反の動画を人間が確認して削除している。
同社は新型コロナの感染拡大を受け従業員の自宅勤務を推進。投稿された動画のチェックに割ける人員の確保が難しくなったとして、3月にはシステムで動画を自動チェックする比率を高める方針を示していた。
人員の制限を受け、チェック漏れがあっても人間による確実な判断ができる範囲に制限して動画を削除するか、ポリシー違反ではない動画を間違って削除する可能性があってもシステムで迅速に削除を行うかの選択を迫られたという。
同社は正確性よりもYouTubeコミュニティーの安全性を優先するとして、システムによる動画チェックの割合を増やした。代わりに動画削除に対するクリエイターからの異議申し立てには迅速に対処できるようリソースを配分したという。申し立て件数は動画削除件数の3%未満で、半数は削除を取り消した。
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