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2020年後半から21年のIT機器を予測する 5G対政治、Arm対x86、PS5対Xbox Series Xとその影響(3/3 ページ)

西田宗千佳さんが年末の新製品ラッシュとその先を俯瞰する。

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PS5・Xbox Series Xヒットの形は「過去のゲーム機」とは違う可能性が

 今年の年末といえば、新型ゲーム機の登場するタイミングである。出荷量に懸念はあるが、注目の製品であることに変わりはない。

 実のところ、単にゲームをするなら、今のPS4やPCでいいと思う。特にPCについては、先ほど述べたようにゲーミングPCの低価格化もあるし、年末以降は新世代プロセッサによって「普通のノートPC」でもそれなりのゲームが楽しめるようになっているだろう。

 では何のためにPS5やXbox Series Xを買うのか? そのプロモーションをSIEやMicrosoftがどう展開するのかがポイントになるだろう。

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PS5
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Xbox Series SとSeries X

 筆者は「より快適である」「よりシンプルなハードウェアで没入感を高められる」のが差別化点になる、と考えている。ロード時間の短縮は分かりやすいメリットだが、ヘッドフォンだけで立体音響が楽しめることなども大きい。ゲーミングPCと違い、「何も難しいことを考えなくてもいい」点が一番の違いである。

 とはいえ、トレンドは海外のPCゲームと共通する部分があり、市場構成も欧米主導なのは間違いない。日本のクリエイターの取り組みも、PS4のローンチ時にくらべると改善しているが、「日常的にゲームをしない人にも注目してもらう」ような、分かりやすいムーブメントを作る状況に欠ける部分はある。

 ひとつ追い風があるとすれば、Fortniteを含めた各種「バトルロ(ワ)イヤル系」ゲームのブームだ。それらを快適に楽しむものとして、日本の場合、ゲーミングPCよりはゲーム機の方がマスに近い。

 「PS5でバトロワをするのは快適」という話が動画配信などで盛り上がると、それがひとつのきっかけになる可能性はある。そうした流れは、過去のゲームの売れ方とは違うもの、といっていい。そうしたブレイクの傾向に注目しておくと面白いものが見れるのではないか……と予想している。

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