米IBM、クラウド部門などを分社化し新会社を設立へ 新会社はマネージドインフラに注力
米IBMが、クラウド部門などを分社化すると発表。2021年末までに新会社を設立するという。分社化の目的は、IBMのフォーカスをよりはっきりさせることだとしている。
この記事は新野淳一氏のブログ「Publickey」に掲載された「米IBM、クラウド部門などを分社化し新会社を設立へ。新会社はマネージドインフラに注力」(2020年10月9日掲載)を、ITmedia NEWS編集部で一部編集し、転載したものです。
米IBMは10月8日(現地時間)、同社のクラウド部門やAI部門、アウトソーシング部門などを含むITインフラの構築と運用を担う「グローバルテクノロジーサービス部門」を分社化し、2021年末までに新会社を設立すると発表しました。
新会社は、ITインフラの分野でマネージドサービスの提供にフォーカスするとしています。この分社化により、IBM本体にはdb2やWebSphere、Red Hatなどのソフトウェアとソリューションを提供する部門などが残ることになります。
分社化の目的は、IBMのフォーカスをよりはっきりさせることだと説明されています。下記は「Accelerating Our Future and Growth Strategy」からの引用です。
Our intent is to concentrate our energy on the things that matter the most to our clients so we can move them the furthest. As a more focused company, IBM will innovate and move faster, and invest more strategically in the future of our business.
私たちの意図は、お客さまにとって最も重要なことにエネルギーを集中させることで、お客さまをより遠くへ進めることができるようになることです。IBMはさらにフォーカスされた企業として、イノベーションを起こし、より速く動き、ビジネスの将来に向けてより戦略的に投資していきたいと考えています。
分社化後も2社は緊密に連携し、引き続き顧客の成功に努めていくとのことです。
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