ドコモとパナ、照明を「5G×クラウド」で操る実験 音楽ライブを盛り上げ“密”も解消
NTTドコモとパナソニックが、10月10〜11日に東京・品川区で行われるイベントに協力。5Gとクラウドを使った演出の実証実験を行う。84個の照明を同時に制御し「非日常的な体験を演出する」としている。光を使って“密”を防ぐ仕組みも試す。
NTTドコモとパナソニック システムソリューションズ ジャパン(PSSJ)は10月9日、東京・品川区の天王洲アイル周辺で10〜11日夜に行われるライブイベントに協力し、5Gとクラウドを使った演出の実証実験を行うと発表した。84個の照明を同時に制御し、音楽に合わせたライトアップを行うことで「非日常的な体験を演出する」としている。新型コロナウイルス対策の一環で、光を使って“密”を防ぐ仕組みもテストする。
両社が協力するイベントは「キャナルアートモーメント品川2020」。「東京の水辺で日本の芸術文化を楽しむ」をコンセプトに掲げ、和太鼓やダンス、日本舞踊のライブパフォーマンスを予定している。5Gを使うことで、照明による演出が音に遅れることを防ぎ、ステージと観客の一体感を高める効果も見込む。
新型コロナウイルスの感染拡大を避けるために、光を使って観客に移動を促す実験も行う。イベント会場に設置したネットワークカメラで会場内の混雑度を検知。混んでいるエリアを赤く照らして警告したり、混んでいないエリアを青く照らして移動を促したり、適度に人がいるエリアを黄色く照らして、リラックスできる雰囲気を演出したりする。
この演出に加え、全ての来場者に検温を行い、マスク着用を義務付けるなど、通常のコロナ対策も徹底するとしている。
ドコモは5G環境を構築し、クラウド基盤「ドコモオープンイノベーションクラウド」を提供する。PSSJは照明やカメラを制御するIoTアプリケーションなどを提供し、ドコモのクラウド上で動かす。
両社は実験の結果を踏まえて、5Gを生かした演出を全国のイベントなどで行っていくという。
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