検索
連載

半沢直樹は東京中央銀行にAIを導入できるか? 技術導入の責任論を考えるマスクド・アナライズのAIベンチャー場外乱闘!(5/5 ページ)

スマホなどを使う描写もありつつ、昭和的な仕事スタイルだった半沢直樹。もし半沢直樹が銀行にAIを導入していたらどうなった? 銀行の経営はAIに任せられる? マスクド・アナライズさんが解説します。

Share
Tweet
LINE
Hatena
前のページへ |       

技術だけでも土下座だけでも組織は変えられない

 ドラマの最終回において、半沢直樹は銀行を変えたいと熱望します。組織を変えるのはあくまでも人間であるという、熱い志に心を打たれる場面です。「だったらお前が偉くなれ」と檄を飛ばされて、ドラマはエンディングを迎えます。

 技術だけでも土下座だけでも、組織を変えることはできません。現実でもAI・DX・RPAによる変革が叫ばれますが、実現には技術の理解、責任転嫁の脱却、外注依存の転換、経営陣を含めたITリテラシーの向上など、全社的な取り組みが必要になるでしょう。

 では、ドラマの続編を予想して、半沢直樹が出世して偉くなるにはどうすればいいでしょうか?

 長引く不況で経営不振に陥る東京中央銀行において、半沢直樹は経営効率化と業績回復という実績作りを計画します。

 そこでデジタル化による大幅な人員削減と業務効率化を提案して、リストラ責任者として合理化を推し進めれば、功績を認められて出世できるでしょう。

 ……現実の銀行ならあり得るでしょうが、半沢直樹のドラマとしては絶対に見たくない展開ですね。

 やはりドラマにリアリティーを持ち込んではいけません。

前のページへ |       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る