ニュース
VOCALOIDじゃない「初音ミク NT」、きょう正式発売 音源の一部は後日提供
クリプトン・フューチャー・メディアが、自社製歌声合成ソフト「Piapro Studio」専用の音源「初音ミク NT」の正式版を発売した。開発の遅れにより、音源の一部が未完成となったため、後日アップデートとして提供する。
クリプトン・フューチャー・メディア(CFM)は11月27日、自社製歌声合成ソフト「Piapro Studio」専用の音源「初音ミク NT」(ニュータイプ)の正式版を発売した。価格は1万9800円(税込)開発の遅れにより、音源の一部が未完成となったため、後日アップデートとして提供する。
初音ミク NTに付属するPiapro Studioでは、産業技術総合研究所と独自開発した歌声合成エンジンを搭載。従来は歌声を合成するシステムとしてヤマハのVOCALOIDエンジンを組み込んでいたが、ソフトウェア全体を内製化した。
Piapro Studioには、「合成した音声の波形を表示する機能」「音符ごとの音量や声のハリをコントロールする機能」「デスボイスを作る機能」「自動で音声を聞きやすくする機能」などを搭載する。
CFMは予約購入者に向けた試作バージョンを6月にリリース。当初の予定では正式版の発売日は8月31日だったが、新型コロナウイルス感染症の影響で延期した。
正式版では、初音ミクらしい声の音源「Original+」の他に、息っぽい「Whisper+」と陰りのある「Dark+」を同梱する予定だったが、当面はOriginal+のみを公開。残りの2音源は発音の改善と品質向上を行い、後日提供する。
関連記事
- VOCALOIDじゃない「初音ミク NT」は何が違う? 現役ユーザーが詳細レビュー
クリプトン・フューチャー・メディアが4日にリリースした“VOCALOIDじゃない初音ミク”こと「初音ミク NT」を早速触ってみた。本当に欲しかった機能が盛りだくさんのお手本のような現代的歌声合成ソフトに仕上がっていた。 - VOCALOIDじゃない「初音ミク NT」、3カ月遅れでプロトタイプ版リリース
クリプトン・フューチャー・メディアが、どうしゃ静歌声合成ソフト専用のボーカル音源「初音ミク NT」の試作バージョンを予約購入者向けに公開した。新型コロナの影響で当初予定より3カ月遅れたが、8月の正式版リリースは「遅れないよう対処中」という。 - VOCALOIDじゃない「初音ミク NT」は利用規約が厳しい? 開発者に聞いた
クリプトン・フューチャー・メディアが開発中のボーカル音源「初音ミク NT」を巡り、ユーザーの間ではその規約が厳しいと話題になった。規約変更について、開発者は「営利利用しない場合はこれまで通りの使用が可能」と話した。 - “VOCALOIDじゃない初音ミク”登場 プロトタイプ版の先行予約スタート
クリプトン・フューチャー・メディアは、自社開発の歌声合成ソフト「Piapro Studio」と専用の音源「初音ミク NT(ニュータイプ)」を2020年8月下旬に発売すると発表した。従来とは違い、初音ミク NTはヤマハの「VOCALOID」では使えない。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.