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AIブームは完全終了? コロナ対策でDXは躍進 2020年のAI業界を振り返るマスクド・アナライズのAIベンチャー場外乱闘!(3/3 ページ)

新型コロナで揺れた2020年。年明けこそ世の中は平穏でAIには注目も集まっていましたが、コロナ禍になってからはDXが表舞台に躍進し、AIは影を潜めるように。今年のAI業界をマスクド・アナライズさんが振り返ります。

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AI導入で失敗しない方法

 コロナウイルスの感染原因は「3密」(さんみつ)ですが、AIで失敗する原因は「3無」(さんなし)です。

 これは「無謀・無理解・無計画」という3つの「無」から取りました。「人間を超える精度100%のAIを作りたい」などの「無謀」、AIなら何でもできると思い込む「無理解」、短期間&低予算を知恵と努力で乗り越えようとする「無計画」です。


「3無」の図

 このような失敗によって「第3次AIブーム」ならぬ「大惨事AIブーム」に踊らされた企業や人もいるでしょう(表には出ませんが)。

 こうしたブームと終焉の光景、どこかで見たと感じる方も多いでしょう。人は歴史を繰り返すのです。

 今年流行したものを思い返してみましょう。「半沢直樹」のシーズン2が視聴率を稼ぎ、AIは第3次ブームを終えて、「愛の不時着」による第4次韓流ブームが到来し、「あつまれ どうぶつの森」はシリーズ5作目です。

 鬼と戦う漫画と、蒙古が襲来するゲームが人気となり、祖と米を作りながら、謎のキャラクターであるアマビエにハマり、大仏の代わりにガンダムを建立したのが2020年です。われわれは流行も失敗も繰り返しているのです。

 そして2021年には、AIに変わって量子コンピュータとブロックチェーンが話題になりそうです。

2021年はAIよりも量子コンピュータとブロックチェーン?

 10月にリード エグジビション ジャパンが開催した「AI・人工知能EXPO【秋】」(幕張メッセ)では、印象的な光景が広がっていました。

 コロナの影響で2019年とは打って変わって、出展企業は減り、ブースは縮小し、派手なデモやプレゼンはなく、大手企業は軒並み出展を見送りました。

 そんな中でも、同時開催された「量子コンピュータ・ブロックチェーン」では、来場者も多く注目を集めており、完全に時代のトレンドが変わったことを体感できました。

 世間的にもPlayStation 5が発売されて、オカダ・カズチカ選手がIWGPヘビーのベルトを巻いていないように、時代の変わり目なのです。たとえ時代が変わろうとも、同じ失敗を繰り返してはいけません。


人間は過ちを繰り返す?

 AI開発ミステリーのイラストがやたら話題となったせいで、なし崩し的に続いた本連載ですが、2年以上やればネタもなくなり、AIブームも終焉を迎えます。世間や環境だけでなく作者自身の立場も変わり、会社員からフリーランスになりました。

 本連載も21年からタイトルが「DX危機一髪」になるのか、量子コンピュータやブロックチェーンを扱うのか、ネタが無いので人知れず終わるのか、将来は全く分かりません。

 黒潮“イケメン”二郎選手がWWEへ入団したように、新たな舞台へ旅立つタイミングでしょうか。

 そんなことを考えて今年の話題とともに、AIにまつわる2020年のできごとを振り返ってみました。

著者より単行本発売のお知らせ

12月21日に、マスクド・アナライズ氏も著者の一人として名を連ねる新刊書籍「AI・データ分析プロジェクトのすべて」が発売されます。AIブームを振り回された過去を反省して、「いかにビジネスとして成果を出すか」を主眼におき、現場を知り尽くした面々が執筆しました。

そして本書の発売を記念したイベント「集まれ!データサイエンティストの森」が12月20日に開催されますので、ぜひご参加ください(参加申込はこちら)。


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