「マスク」ツイート、団結→怒りに風向き変化 新型コロナのトレンド分析、Twitter Japanが公開
JX通信社が「マスク」とともにツイートされたハッシュタグをハッシュタグを分析。当初の団結ムードからいら立ちや怒りの声が増えてきたとの結果を、Twitter Japanのブログ上で公開した。
「マスク」とともにツイートされたハッシュタグを分析すると、当初の団結ムードからいら立ちや怒りの声が増えてきた──。JX通信社のこんな分析結果を、Twitter Japanは同社のブログ上で12月21日に公開した。
JX通信社はコロナ禍の2020年を振り返る上で、マスクという単語に着目。ユーザーの心理状況との関連を調べるため、マスクとともにツイートされたハッシュタグの変遷を1月から11月にかけて分析した。
JX通信社は、1月から2月は「何が起きているのか、つかみきれていないような状況」と分析。3月以降は全国で感染者が増え、「#コロナに負けるな」などのハッシュタグ付きツイートも増加。4月から6月は「『みんな一致団結してコロナと戦おう』モードだったといえる」と指摘した。
しかし、7月以降は風向きの変化が。「数カ月に及ぶ自粛ムードに対する疲れ、そろそろ経済を回さないと家計が大変という焦りのツイートが増える一方で、完全に収束していないとする理由でGoToキャンペーンの中止を訴えるツイートも増えた」としている。
さらに、10月から11月にはコロナ第3波の到来で、さらに風向きが変わったとみる。「なかなか徹底できていないコロナ対策に対するいら立ちの声が、政治やGoToキャンペーンなどの施策に向けられた」。
こうしたことから、JX通信社は「マスクとともにツイートされた内容だけでも、戸惑い→団結→疲れ→いら立ち→怒りと時間の経過とともに変遷していることが分かる」とした上で、「新型コロナが私たちの生活をどのように変えたのかを共有し合い、対話する機会があっても良いのかもしれない」とまとめた。
ハッシュタグ分析の他、マスクを含むツイート件数と新規感染者数の推移をグラフで示したところ、それぞれの増加や減少のタイミングについて「極めて似た動き」をしていることが分かった。しかし、マスクのツイート件数が減っているにもかかわらず新規感染者数が増えている期間があることに同社は着目。いずれも、完全爆発に至る直前にこの現象が起きていることが分かった。
同社は「データを解釈する上での一種の見立てにすぎない」としつつも、「注意喚起を促すような『マスク』を含むツイート件数がもう少し早く増えていれば、それ自体が注意喚起や意識向上につながり、もしかしたら世の中の『空気感』はもう少し変わっていたかもしれない」とした。
JX通信社とTwitter Japanは10月、AIでTwitterトレンドを分析し、情報拡散の仕組みを明らかにする取り組みを始めると発表していた。
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