宣言後の人出、東京駅と渋谷駅で減少度に差 その理由は?
緊急事態宣言後の人出の減少度合いは、渋谷駅より東京駅の方が高かった――そんな調査結果を、ヤフーのビッグデータ解析チームが発表した。その理由は?
緊急事態宣言後の人出の減少度合いは、渋谷駅より東京駅の方が高かった――そんな調査結果を、ヤフーのビッグデータ解析チームが発表した。遠方への外出ほど控えられる傾向にあることや、若年層の自粛度合いが高齢者層より低いことが、その背景にあるという。
同社は、ヤフーアプリの位置情報などを基に、地域の人出などを推計するサービスを提供している。これを活用して「東京駅」「品川駅」「新宿駅」「渋谷駅」「横浜駅」「大宮駅」「千葉駅」周辺の1月8〜10日の来訪者を指数化し、宣言前(1月5〜7日)と比較したところ、平均約16%減少していたという。
さらに、緊急事態宣言前の火曜日・1月5日の来訪者指数が1になるよう正規化した「駅別来訪者指数」を算出したところ、減少度が最も大きかったのは東京駅は約21%、次いで品川駅が約18%。減少度が小さかったのは渋谷駅の約12%、続いて横浜駅の約13%だった。
この差は「駅の利用目的の違い」とチームは分析。東京・品川駅は、新幹線のターミナルで、特に休日は遠出のために利用する人が多いと考えられる一方、渋谷・横浜駅は買い物や飲食目的の来訪者が多いとみられ、「近場への外出自粛より、遠方への外出を控えた影響が大きかった」とみている。
また、宣言前後の各駅の来訪者指数を年齢層別に見ると、すべての年齢層で減っているものの、若い世代は減少度合いやや緩やかだった。
来訪者の減少幅が小さかった渋谷や横浜周辺は若者向けの施設が集まっており、東京駅・品川駅と比べると、若者世代の来訪者が多い。このため「若い世代は緊急事態宣言後も比較的外出する傾向にあること」ことがデータから見てとれるとしている。
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