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Suicaでビルの入退館 ゲートにかざすと受付完了 JR東など実験
JR東日本スタートアップなどが、「Suica」を活用してビルを入退館する実験を始める。来館者はSuicaのIDを事前登録し、ビルのゲートにSuicaをかざすと入退館できる。
JR東日本スタートアップとクラウド型の入退室管理システムを開発するPhotosynth(フォトシンス、東京都港区)は1月25日、交通系ICカード「Suica」を活用してビルを入退館する実験を始めると発表した。来館者はSuicaのIDを事前登録し、ビルのゲートにSuicaをかざすと入退館できる。
実験は2月1日から3月末まで、JR東日本本社ビル(東京都渋谷区)で実施。JR東日本の支社などで働く社員が参加し、本社を訪れたときの入退館手続きにSuicaを使用する。
訪問者の情報は、本社の社員が入館予約サービスに登録する。登録された連絡先には自動的にメールが送られる。訪問者はメールの案内に従ってSuicaのIDを事前に入力し、ビルのゲートにSuicaをかざせば入退館できる。受付での手続きは不要。携帯電話向けサービス「モバイルSuica」も使える。一度登録したIDは次回以降は入力せずに利用できる。
使用するシステムはSuica IDと、Photosynthが開発したクラウド型の認証基盤「Akerun Access Intelligence」を組み合わせたもの。Suica IDの番号を管理するシステムを構築するJR東日本メカトロニクスも実験に協力する。
JR東日本グループは実験結果を踏まえ、SuicaのIDを使ったビルや駅施設の入退館サービスを開発するとしている。
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