幻のPCゲームがスマホで復活 「ガラージュ」完全版プロジェクト、クラウドファンディングで資金集める
「最も奇妙なゲーム」などと言われた異色のPCゲーム「ガラージュ」。そのスマホ完全版を制作するプロジェクトがクラウドファンディングサイト「CAMPFIRE」で支持を集めている。
ファンの間で「The most weird game」(最も奇妙なゲーム)などと呼ばれた異色のPCゲーム「ガラージュ」のスマホ版を制作するプロジェクトがクラウドファンディングサイト「CAMPFIRE」で支持を集めている。プロジェクト終了まで2週間を切った1月25日時点の支援は目標の5倍に上る。
ガラージュは1999年にキノトロープが開発し、東芝EMIが販売したPC/Mac用のアドベンチャーゲーム。「ガラージュ」と呼ばれる精神治療装置の被験者となったプレイヤーが、自分の精神世界からの脱出を目指すという内容で、ホラーゲームではないものの、監督を務めたアーティスト・作場知生さんが生み出す独特の世界観で知られる。
しかしソフトの発売直後に東芝EMIがPCソフト事業から撤退したため市場に流通したのはわずか3000ほど。「幻のPCゲーム」と言われ、中古市場では価格が高騰していた。
作場さんは、オリジナルの世界観とシナリオを踏襲しつつ、20年前には実現できなかった「本来のガラージュ完全版」を目指してプロジェクトを立ち上げた。オリジナルのガラージュは「当時のベスト」としながら、「もっと深くまでいけたかもしれないシナリオ、暗闇の手触りが伝わってきそうな景色、より多くの人に楽しんでもらえるゲームバランス、そういったものをこのプロジェクトでは実現したい」と説明している。
2020年12月5日に目標300万円でプロジェクトを開始すると5時間ほどで500万円を集め、新たなエンディングを追加するストレッチゴールもクリア。現在の支援総額は約1572万円、支援者は1490人に上る。
現在はゲーム開発チーム「SmokymonkeyS」の3人で6月のリリースを目指してアプリの開発を進めている。アプリは有料の買い切りスタイルとし、ゲーム内課金はなし。価格は「500円から1000円の範囲に収まる見込み」という。
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