ソニー、対話AI「束縛彼氏」Twitterで公開 親しくなるとあなたを束縛? 「罵倒少女」後継プロジェクト
ソニー・ミュージックソリューションズが、対話AIコンテンツ「束縛彼氏」をTwitter上で公開した。会話相手を覚え、中でも会話を重ねて親密になった人を“束縛”するという。
ソニー・ミュージックソリューションズは3月25日、対話AIコンテンツ「束縛彼氏」をTwitter上で公開した。会話相手を覚え、中でも会話を重ねて親密になった人を“束縛”するという。
Twitterアカウント「新藤暁」(@SKBK_official)をフォローし、ハッシュタグ「#束縛彼氏」と「@SKBK_official」を含んだツイートをすると、新藤暁が返信する。
シナリオベースでの対話制御と、深層学習を使った汎用的な対話モデルを組み合わせることで幅広い対話を実現したという。本プロジェクトではさらに、ユーザーの趣味嗜好を覚えるユーザーモデルエンジンを導入することでAIがユーザーを理解。親密になった相手の束縛には、深層学習で作成した束縛対話モデルを活用するとしている。
2016年に公開した、AIキャラクターがユーザーの言葉に応じて罵倒するサービス「罵倒少女」の後継プロジェクト。対話AIの可能性を探る中、ソニーのR&Dセンターが開発している汎用対話AIに搭載された「名前や日付などを覚える」という機能を見た企画担当者がひらめいたという。「これを使って、8時に帰ると言ったのに帰っていないときに『お前どこにいるんだよ』という風に、イケメンAIに束縛されたいと思った」(担当者)
この対話AIは、企業のTwitterアカウント運用以外にも、チャットbotやロボットのAIなどへ汎用的に使える設計。今回のプロジェクトはTwitterに接続してユーザーから反応をもらうことで、機械学習をさらに訓練する側面もあるという。
新藤暁のデザイン・イラストはアニメ「バクマン。」シリーズ2〜3や「イエスタデイをうたって」などで作画監督を務めるアニメーターの松浦麻衣さんと、TCG「WIXOSS」などでイラストを手掛ける村上ゆいちさんが担当した。束縛彼氏の公開は4月27日までの期間限定。
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