VR空間で短尺アニメを作れる「AniCast Maker」、Oculus Quest向けに配信 エイベックスとVRの第一人者・GOROman氏の会社がタッグ
エイベックス・テクノロジーズが、VR空間で15秒間の短尺アニメを制作できるツール「AniCast Maker」(アニキャストメーカー)を16日に発売すると発表した。
エイベックス傘下のエイベックス・テクノロジーズは4月9日、VR空間で15秒間の短尺アニメを制作できるツール「AniCast Maker」(アニキャストメーカー)を16日に発売すると発表した。プラットフォームは米FacebookのVRヘッドセット「Oculus Quest」と「Oculus Quest 2」。価格は2990円。
VR空間上に撮影スタジオを作り、その中で一連の制作を行える。用意された3Dモデルや舞台の中から好きなものを配置。3Dモデルの中に入って演技すると、後からカメラマンとなって好きな位置や角度から演技を撮影できる。撮影したものはデバイス内でレンダリングするため、アニメ制作がVRデバイスのみで完結するという。
AniCast MakerはVR技術の第一人者である“GOROman”こと近藤義仁氏が社長を務めるエクシヴィ(東京都中央区)が開発。同ツールの商用化に向け、2019年11月にエイベックス・テクノロジーズと合弁会社AniCast RMを設立した。
同ツールでは背景に好きな画像を設定できるが、カスタムの3Dモデルや舞台、音楽は読み込めない。ただし、ダウンロードコンテンツして3Dモデルなどの追加アセットを販売予定。時期は未定だが、「ライザのアトリエ 〜常闇の女王と秘密の隠れ家〜」「映画大好きポンポさん」「東京クロノス」「東雲めぐ」「SSSS.GRIDMAN」などの作品とコラボしたアセットを用意するとしている。
エイベックス・テクノロジーズの岩永朝陽代表取締役は「今回発表したAniCast Makerはバージョン1.0でありエントリーモデル」と説明しており、より高機能なモデルの開発について示唆している。
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