ニュース
「監督官庁からの天下りは人的わいろ」 SBG孫社長、“会食問題”など業界内の官民癒着を批判
ソフトバンクグループ(SBG)の孫正義社長が決算発表の場で、日本の産業界にはびこる天下りの仕組みを「監督官庁からの天下りは人的わいろ」「日本の構造的問題だ」として批判する一幕があった。
「監督官庁からの天下りは人的わいろだ」――ソフトバンクグループ(SBG)の孫正義社長が決算発表の場で、日本の産業界にはびこる天下りの仕組みを「日本の構造的問題だ」として批判する一幕があった。
きっかけはNTTと総務省幹部との会食問題への認識を問う報道陣からの質問だった。孫社長は「監督官庁との癒着のような会食は当然いけない」と批判した上で、「うちは自分たちの監督官庁から天下りを受け入れないと公言している」と説明した。
この回答を皮切りに“孫節”がさく裂した。孫社長はさらに「年間数千万円の報酬を払って、天下りを監督官庁から受け入れるのは会食よりももっと大きな問題。もっと人々から責められるべきこと。人的癒着、人的わいろだ」と批判。金融、通信、教育などの各業界でもみられる問題だとし、「副社長などの形で監督官庁から人材を継続的に受け入れている会社と、“卒業コース”のように送り出す監督官庁はどういう癒着だ。なぜみなさん問題視しないのか」と疑問を呈した。
関連記事
- NTTが総務省幹部に高額接待か 週刊文春報道に「会食は事実」
NTTの澤田純社長やNTTデータの幹部などが、総務省の谷脇康彦審議官と総務省出身で前内閣広報官の山田真貴子氏らに対し、高額な接待を行っていたと週刊文春が3月3日に報じた。NTTは会食の事実を認めた。 - NTTとNTTデータ、特別調査委員会を設置 総務省幹部への接待で
NTTとNTTデータの幹部らが総務省幹部を接待をしていた問題で、両社は特別調査委員会を設置した。外部の有識者とともに事実関係の解明を目指す。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.