Apple Musicの“追加料金無しでハイレゾ提供”が楽曲販売に与えるインパクト インディーレーベル運営者の視点(4/4 ページ)
ハイレゾ音源を含む作品をApple Musicなどに提供しているインディーレーベルの視点で見ると、今回のAppleの動きはどうなのか。
映像コンテンツにDolby Atmos音源を設定するためのマスタリング作業は、ホームシアター系の再生環境を想定する必要があり、それなりのシステムが必要で、制作コストの面でお高いものなる。
しかし、AirPods Proなどイヤフォンでのリスニングを想定した形であれば、「Pro Tools」や「Logic Pro」といったDAWと、「Dolby Atmos Renderer」や「Dolby Atmos Music Panner」のような専用プラグインとの組み合わせで、低コストでコンテンツ制作が可能なだけにインディアーティストでも参入できる世界だ。
制作者の数が多ければ、さまざまな考え方に基づいた、独自の作品が生まれてくるのではないか。ちなみに、Dolbyのプラグイン関係は、M1 Macでは動作しないという情報もあるので、後日、検証して別記事で報告したい。
参考:Dolby Atmos Music Quick Start: Getting Started with Logic Pro
Dolby Atmosへの対応は、iPhoneか、あるいはH1/W1チップに対し、ソフトウェアアップデートでDolby Atmosのデコード機能を追加することになるのだろう。ハードウェアメーカーが音楽配信サービスを提供する、垂直統合の強みを生かした機能追加と考えることもできる。リスナーとしても、音楽制作者としても、Dolby Atmosへの対応は、イマジネーションをかき立ててくれる。6月の登場が楽しみだ。
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