ドコモ、キャリアメールに“公式マーク”表示 フィッシング詐欺を抑止 佐川急便など13社が導入
NTTドコモは5月25日、企業やサービスの公式アカウントが送信するメールに“公式マーク”を表示するサービスを始めた。送信する企業・受信する一般ユーザーともに利用料は無料。フィッシング詐欺の抑止が目的で、すでに佐川急便など13社が導入済みという。
NTTドコモは5月25日、企業やサービスの公式アカウントが送信するメールに緑色の“公式マーク”を表示するサービスを始めた。送信する企業・受信する一般ユーザーともに利用料は無料。フィッシング詐欺の抑止が目的で、すでに佐川急便や三菱UFJ銀行、LINEなど13社が導入済みという。
登録した企業のメールに加え、ドコモが提供する「dカード」や「d払い」といったサービスの公式アカウントが送るメールにもマークを表示する。ユーザーは、Androidでは「ドコモメール」のスマートフォンアプリ、iOSではブラウザ版アプリからメールを閲覧した場合に、公式マークの有無を確認できる。
導入を希望する企業の申し込みは専用サイトで受け付ける。審査などにかかる期間は最短で1カ月。利用に当たってはSPF(メール送信元のサーバのIPアドレスを基になりすましを防ぐ認証技術)の導入や、性的なメールを送らない、マルチ商法に使わないといった規約を守る必要がある。
フィッシング詐欺に関する情報を収集・発信するフィッシング対策協議会によれば、フィッシングメールは近年増加傾向にあり、2020年12月の報告件数は同年1月の5倍以上に増えたという。ドコモはこういった背景を踏まえ、マークで送信元を判別しやすくすることで、ユーザーがフィッシングの被害に遭う、企業が詐欺を警戒するユーザーにメールを見てもらえないといったリスクを減らすとしている。
関連記事
- 大手ECなどかたるフィッシングメール、1年で5倍に 被害に遭わないためには?
大手ECサイトなどをかたるフィッシングメールが1年で5倍近く急増している。被害に遭わないためには何ができるのか、専門家に聞いた。 - 「なりすましメール防止安心マーク」銀行への導入開始
正規のドメインから送られているかをメール受信者が確認できる「なりすましメール防止安心マーク」の銀行への導入がスタートした。 - あなたの会社は大丈夫? ドメイン放置→悪用の危険性 今すぐできるフィッシング対策は
ドメインを放置すると、第三者に悪用される危険性がある。フィッシング詐欺を防ぐドメイン管理のコツは。 - 問い合わせフォームへの攻撃急増 詐欺メールの“送信元”に
Webサイトに設置された問い合わせフォームを悪用した攻撃が増えているとして、さくらインターネットが、Webサイトのオーナーに注意を呼び掛けている。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.