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「高額プランに誘導しないで」 総務省、携帯3社らに不適切行為の指導要請
総務省はNTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの携帯3社と全国携帯電話販売代理店協会に対し、利用者への十分な説明なく高額プランへ誘導したり、回線契約ない客に端末販売を拒否したりするなどの不適切な行為をしないよう各代理店への指導を要請した。
総務省は5月25日、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの携帯3社と全国携帯電話販売代理店協会に対し、利用者への十分な説明なく高額プランへ誘導したり、回線契約のない客に端末販売を拒否したりするなどの不適切な行為をしないよう各販売代理店への指導を要請した。
総務省は4月26日に、携帯キャリア3社のキャリアショップに行った調査結果を公表。調査では、店員の4割超が「利用者のニーズを確認することなく、高額な料金プランを勧誘した」と回答した。そのうちの4割超は、キャリアの営業目標を勧誘の要因に挙げていた。また、回線契約がない客に対し、携帯電話のみの販売を拒否するケースが多発していることも判明した。
全国にはキャリアショップが約8000店舗あり、その大半は販売代理店が運営している。総務省はキャリアショップを「利用者にとって最も身近な窓口。利用者が対面で説明やサポートなどを受けることができ、その役割は大きい」と指摘。「利用者利益の保護や公正な競争の促進に著しい支障を来すおそれがある」とし、不適切行為への指導徹底を各社に求めている。
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