SNS誹謗中傷を発見→啓発広告をリアルタイム配信 新組織「この指とめよう」設立
SNS上の誹謗中傷をなくすために活動する一般社団法人「この指とめよう」が設立。SNS上の炎上や誹謗中傷を監視し、リアルタイムに啓発バナーを掲示する計画。
SNS上の誹謗中傷をなくすために活動する一般社団法人「この指とめよう」(代表理事:コピーライターの小竹海広さん)が5月25日に設立された。SNS上の炎上や誹謗中傷を監視し、リアルタイムに啓発バナーを掲示する取り組みを始める計画などを明かしている。
SNS監視や風評被害対策を手がけるシエンプレ社と提携し、SNSを監視。誹謗中傷が多く発生していると監視チームが判断すると、啓発広告を配信する。
啓発広告は、「送信ボタンを押すなら、誰かの背中を押す言葉にしたい」「一人が数万人に刺された壮絶な事件があった。凶器は『後ろ指』だった」など、問題のある投稿を思いとどまってもらうためのメッセージが書かれているイメージだ。
誹謗中傷は、レイシズムやセクシズム、障害者差別など差別一般を想定。ここに含まれない誹謗中傷に類される事案については運営メンバーやアドバイザリーボードによる協議の上で定性的に最終判断を行う。アドバイザリーボードには、ジャーナリストの津田大介さんや佐々木俊尚さん、ブロガーのはあちゅうさんなどが参加する。
誹謗中傷対策フローチャートも作成・公開し、法改正にや関連情報の変更に伴いリアルタイムで更新。誹謗中傷を受けた人に対する心のケアや、情報開示請求・損害賠償請求などをサポートする。
2025年までに、誹謗中傷ツイート件数を半減することが目標。さらに、協賛企業数100社以上獲得すること、子供向けの啓発図書を作成し、児童図書認定を得ることを目指している。
「この指とめよう」は、昨年10月にクラウドファンディングで資金を募り、誹謗中傷に対する啓発広告を出した同名プロジェクトから派生した組織。クラウドファンディングには300万円以上が集まり、渋谷スクランブル交差点近くに広告を出した。
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