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マスクに貼れるシールで、新型コロナを簡易検査 米カリフォルニア大が開発Innovative Tech(1/2 ページ)

使い捨てマスクを使ってコロナ感染を簡易検査する手法。

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Innovative Tech:

このコーナーでは、テクノロジーの最新研究を紹介するWebメディア「Seamless」を主宰する山下裕毅氏が執筆。新規性の高い科学論文を山下氏がピックアップし、解説する。

 米カリフォルニア大学サンディエゴ校(UCSD)の研究チームは、市販のマスクに貼り付けられるシールタイプの使い捨てテストストリップ(簡易試験紙)を開発した。このテストストリップは、人の息や唾液に含まれる潜在的な新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を検出するという。

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使い捨てマスクの外側にシールのように貼り付けて使用するテストストリップ

 テストストリップはマスクの外側中央にステッカーのように張り付けて使用する。マスクを装着した状態で呼吸をすると、SARS-CoV-2ウイルスの感染から生成されるウイルス自体ではなく、SARS-CoV-2プロテアーゼと呼ばれるタンパク質を含む粒子がテストストリップに蓄積される仕組み。

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マスクの外側中央に貼り付けて呼吸をする方法でプロテアーゼを取得する

 使用中に検査結果が出るのではなく、マスクを外すタイミングや交換時に手動で検査を行う。テストストリップにはブリスターパックが付いており、ユーザーがそれを押すと、SARS-CoV-2プロテアーゼの存在によって色が変わる赤い液体を放出する。放出すると横のラインに液体が染み込み変色する。上のラインはコントロールライン、下のラインはテストライン。下のテストラインの色を見て潜在的な陽性か陰性を判断する。

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マスクを外す際にブリスターパックを指で押して横のラインに染み込ませて検査する(上)陽性の場合は下のテストラインが紫色に、陰性ならテストラインがピンクに変色する(下)
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テストストリップの使用前(上)使用後、結果は陰性(下)
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