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AWS、「Amazon QuickSight Q」正式リリース 自然言語でデータベースに問い合わせ可能に

Amazon Web Servicesは、インメモリBIツールの「Amazon QuickSight」の新機能として、自然言語で問い合わせができる「Amazon QuickSight Q」を正式リリースしたと発表した。

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この記事は新野淳一氏のブログ「Publickey」に掲載された「AWS、自然言語でデータベースに問い合わせ、データ分析ができる「Amazon QuickSight Q」正式リリース」(2021年9月27日掲載)を、ITmedia NEWS編集部で一部編集し、転載したものです。

 Amazon Web Services(AWS)は、インメモリBIツールの「Amazon QuickSight」の新機能として、自然言語で問い合わせができる「Amazon QuickSight Q」を正式リリースしたと発表しました。

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 Amazon QuickSight Qのベースとなっている「Amazon QuickSight」は、さまざまなデータソースに接続することで、データの分析とビジュアル化を行うBIツールです。

 Amazon RDSのデータベースやAmazon Aurora、Amazon Redshift、HadoopのAmazon EMR、Amazon S3内のフラットファイル、MySQL、Oracle、SQL Server、PostgreSQLをはじめとして、オンプレミスのデータソースやSalesforce.comなどの外部データソースを含む、さまざまなデータソースに対応します。

 Amazon QuickSightは、これらのデータソースに接続するとデータソースからデータを収集し圧縮、Amazon QuickSight内のインメモリエンジンに格納し、高速な分析やグラフなどによるビジュアル化を行います。

自然言語からクエリを生成、適切なビジュアルで結果を表示

 このAmazon QuickSightの新機能として、自然言語による問い合わせや分析を可能にしたのが「Amazon QuickSight Q」です。

 機械学習によって自然言語を理解し、自動的にクエリを生成、実行し、適切なグラフを選択して結果を表示してくれます。

 この記事の1つ目に示した画像では「what is the weekly sales in california versus new york this year」(カリフォルニアとニューヨークの週ごとの売り上げはどうなってる?」という英語での問い合わせに対して、自動的に適切なビジュアルとして折れ線グラフが選択され、結果が示されています。

 「What are the best selling categories in California this year」(今年カリフォルニアで一番売れたカテゴリ群はどれ?)には、下記の円グラフで結果を表示。

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 一般に、適切なクエリを組み立てるには、対象となる列名などを正確に指定する必要がありますが、Amazon QuickSight Qでは、自然言語の入力時に自動的に対象となるデータが推測されて補完機能が働き、適切なクエリ対象を簡単に入力可能です。

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 自然言語のあいまいさに対応する例として、「revenue」(収入)に関する問い合わせを自動的に「sales」(売り上げ)と解釈して結果を表示。カリフォルニアのスペルを間違えていても(cafilonia)、そこから推測して適切にcaliforniaの結果を返しています。

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 自然言語によるコンピューティングとしてはこれまで研究発表のレベルではいくつか存在しました。しかし、今年5月にマイクロソフトが自然言語をプログラミング言語にAIで変換する機能をPower Appsに搭載すると発表し、今回AWSがAmazon QuickSight Qによって自然言語から適切なクエリを生成する機能を正式リリースしたことで、実際のシステム開発や利用の現場で自然言語で本格的に使われる時代がやってきたように思います。

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