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人を乗せたまま変形する「折り紙タイヤ」、ソウル大学が開発 オフロードと高速走行を切り替えInnovative Tech(1/2 ページ)

折り紙を応用した変形方法でオフロードと高速の両モードに対応。

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Innovative Tech:

このコーナーでは、テクノロジーの最新研究を紹介するWebメディア「Seamless」を主宰する山下裕毅氏が執筆。新規性の高い科学論文を山下氏がピックアップし、解説する。

 ソウル大学校、ハーバード大学、韓国Hankook Tire & Technologyの研究チームが開発した「High–load capacity origami transformable wheel」は、高荷重に耐える折り紙方式のタイヤだ。路面状況に応じて2つのバージョンに変形する。

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縦に大きいオフロードモードと横長の高速走行モードの2種類に変形する

 このタイヤは、ホイールのハブプレート間の距離を調整してスポークを折りたたんだり広げたりし、トレッドパッドが隆起した直径80cmオフロードモード、トレッドパッドが円筒形の直径46cm高速走行モードの2つの形状に変形する。

 タイヤの主要コンポーネントは、折り紙本体、外側のトレッドパッド、内部のロックスケルトン、ハブプレートを含む。折り紙をベースにしているため製作効率が高く、420個の接合構造を持ちながら4時間以内の組み立てが可能だ。

 Water bombテッセレーションという折り紙構造を採用することで、最小限のエネルギー投入で2つの異なる形状の維持を可能し、L字型スポークと併せて構造体の耐座屈性を高めている。

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折り紙構造の概要
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ホイールの外観と内部図

 開発した変形可能なタイヤを、回転トルクと変形を独立して操作できる特別設計の1人乗り車両に搭載した。

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