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米テレビ局運営大手Sinclairにランサムウェア攻撃 一部の放送が中断
米地上放送局運営大手のSinclair Broadcast Groupはランサムウェア攻撃を受けたと発表した。前日朝から傘下の一部の放送局でニュースなどが放映できなかった。本稿執筆現在、まだ調査中だ。
米国で最多の地上放送局を所有する米Sinclair Broadcast Group(以下、Sinclair)は10月18日(現地時間)、17日に自社に対するランサムウェア攻撃を確認したと発表した。一部のサーバとワークステーションがランサムウェアで暗号化されてしまい、一部のネットワークが切断されたとしている。
Sinclair傘下の複数のテレビ局では、17日の朝のニュース番組やNFLゲームのライブ放送ができない状態だった。
Sinclairは全米86の市場の185のテレビ局を所有し、ローカルスポーツネットワークも運営するテレビ局運営大手。
16日に問題を検出して調査を開始して運用の復旧を試み続けているが、月曜時点でまだ完全復旧には至っていない。どのようなデータかは明らかにしていないが、データも盗まれたという。法執行機関や政府機関にも通知済みとしている。
米バイデン政権は、ランサムウェアとの闘いとサイバーセキュリティ強化を最優先事項の1つとして掲げており、13日には約30カ国を招いてのオンライン会議を開催した。日本からは高橋憲一官房副長官補が出席した。
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