Google、サブスクと書籍・音楽のアプリストア手数料を実質値下げ
GoogleはAndroidアプリストア「Google Playストア」の有料アプリ登録手数料をまた変更する。サブスクリプションベースのアプリの手数料は初年度から15%になる。電子書籍とオンデマンド音楽ストリーミングサービスは最低10%になる。
米Googleは10月21日(現地時間)、Androidアプリのストア「Google Playストア」の有料アプリ開発者から徴収している手数料の変更を発表した。サブスクリプションベースのアプリの手数料は初年度から15%に、電子書籍とオンデマンド音楽ストリーミングサービスは最低10%になる。2022年1月から適用する。
Googleと米Appleのアプリストアの手数料については近年、SpotifyやEpic Gamesなどのアプリメーカーや規制当局からの圧力が高まっている。
現在の手数料は、サブスクリプションプラン以外のアプリの場合、年間収益が100万ドル以下のアプリは15%、100万ドルを超えると30%。サブスクリプションプランのアプリは最初の1年間は30%、2年目からは15%になる。(今年3月の改定による)。また、6月にはWear OSやAndroid TVなどのデバイス横断で体験できるアプリの手数料は15%にする「Play Media Experience Program」を開始した。
Googleは、サブスクリプションアプリの手数料変更の理由を、「顧客離れで割引の恩恵を受けられない」という開発者からのフィードバックがあったためとしている。加入しても1年以内に解約するユーザーが多いということだろうか。
電子書籍とオンデマンド音楽ストリーミングサービスの手数料を最低10%にするというのは、Play Media Experience Programの変更を意味する。電子書籍やオンデマンドの音楽ストリーミングサービスは「コンテンツのコストが売り上げのほとんどを占める」ため、10%の対象になるとしている。Play Media Experience Programのアプリのすべてが対象になるわけではない。
なお、無料アプリの登録には手数料は掛からない。Googleによるとアプリストアに登録されているアプリの97%は無料アプリだ。今回の改定で、開発者の99%の手数料が15%以下になるとしている。
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