立て続けに起こる地震、備えを見直すきっかけに 「これだけはやっておこうリスト」:デジタル防災を始めよう(2/3 ページ)
頻発する地震が気になっている人も多いだろう。それをきっかけに、災害対策を考えてみよう。
取り急ぎ対策したいという場合には、段ボールの切れ端を家具の底面と床の間に「かます」ことで倒れてくるのを防ぐ方法がある。地震対策グッズとして「家具転倒防止板」などで商品化もされているくらいなのでそれなりの効果は期待できる。
3.11の際は筆者の自宅(東京都多摩市)でもかなり揺れたが、背丈2mほどある本棚に段ボールの切れ端をかましていたおかげで転倒を免れた(なお、その上に積んでいたホワイトベースと旧ザクのプラモの箱は落下した)。
家具の配置に関しても、人が滞在している方向に倒れないような配置にする、出入り口などの導線をふさがない配置にするなどの工夫をし、万一転倒しても大丈夫な状態にしておこう。
非常食よりはローリングストックをメインに備蓄しよう
地震のあとは、ホームセンターの防災グッズ売り場が賑わう。カンパンや非常食セットなどはせいぜい3日分ほどあれば十分なので、たくさん買い込みすぎないようにしたい。
非常食は、期限チェックの際に試しに食べてみると良いだろう。可能ならば旅行から帰ってきた日の夕食のような、疲れていたりコンディションが万全でないなど、体調がよくないときに食べられるものこそが自分に合った非常食だ。
一方で、多くの防災ガイドブックで奨励されている「ローリングストック」という方式もある。米や乾麺、パスタ、レトルト食品や缶詰などを2週間程度の分量を買い置きしておき、賞味期限が近いものから消費していくというものだ。シリアルやクラッカー、ようかんやせんべいなどのお菓子類もあるといい。
3.11の直後や新型コロナウイルス感染症が本格化し、初めて緊急事態宣言が発出した時など、スーパーやコンビニから食料が消えたことがあった。数週間程度のローリングストックがあればそういったときにうろたえて無駄に買い込まずに済むし、気持ちにゆとりができるので冷静な判断ができる。
必要になったらスーパーやコンビニで買えばいいというミニマル志向の生活は社会インフラに完全依存しているので、災害時など物流が止まったりインフラが機能しなくなったらたちまち立ち行かなくなる。過剰にストックしておく必要はないが、最小限しか持たないというのもリスクといえる。
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